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2022-08-12

【薬剤師・鈴木伸悟先生インタビュー】登録販売者の将来性は?薬剤師との役割分担もカギに

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【薬剤師・鈴木伸悟先生インタビュー】登録販売者の将来性は?薬剤師との役割分担もカギに

人気連載企画『鈴木伸悟先生のお悩み相談室』でおなじみの薬剤師・鈴木伸悟(すずき・しんご)先生へのインタビュー企画、第二弾です!前回のインタビューでは、OTC医薬品を専門的に扱う薬剤師を目指したきっかけや販売への向き合い方について伺いました。そして今回は「激変する医薬品業界のなかで、登録販売者の担う役割の変化や将来性」をテーマにお話しいただいています。レジ打ちや品出しなどに追われる日々で目標を見失ってしまった方や将来のキャリアに悩みを抱えている方々に、明日からのモチベーションアップにつながる考え方をお届けします!

目次

  1. 登録販売者と薬剤師は同じ職場でどう棲み分けるべき?理想的な連携・役割分担とは
  2. 悩む登録販売者を支えたい…!鈴木先生が出した決断は「発信すること」
  3. 超高齢社会の到来で登録販売者の需要はどうなる?将来性は?
  4. 「接客」や「店舗マネジメント」のスキル習得で、ほかの登録販売者や薬剤師との差別化を!

あなたの条件にぴったりの職場をお探しします

【プロフィール】

回答者:鈴木 伸悟(すずき・しんご)さん

鈴木伸悟さん

有限会社ウインファーマ セルフメディケーション推進室室長。

薬剤師および登録販売者へ適切なOTC医薬品のすすめ方や売り場作りなどの教育に携わる。

SNSでは、大手ドラッグストアおよび調剤薬局での自身の勤務経験をもとにOTC医薬品の役立つ情報発信を行い、全国各地での講演会やコラムの連載など多方面に活躍している。

著書「薬局OTC販売マニュアル〜臨床知識から商品選びまで分かる〜 日経BP社」

 

 

登録販売者と薬剤師は同じ職場でどう棲み分けるべき?理想的な連携・役割分担とは

―連載企画『鈴木伸悟先生のお悩み相談室』では、登録販売者の方々の悩みにお答えいただいています。実際に、鈴木先生はどの時期にどういった職場で登録販売者の方と働いていたのでしょうか。

ドラッグストアに勤務していた頃、医薬品登録販売者と連携して働いていました。

現職の調剤薬局でも、医薬品登録販売者の資格をもって勤務している医療事務の方がいます。

そのため、私にとっては身近な存在です。

 

―では、登録販売者と薬剤師の役割分担や連携については、どのような形が理想だとお考えでしょうか。

前提として、セルフメディケーションが国主導で推進されるのに伴い、OTC医薬品の需要は高まっていますよね。

OTC医薬品に占める割合は多くが第2類・第3類医薬品なので、医薬品登録販売者の方々の活躍できる領域はこれから広がっていくと考えています。

一方で、要指導医薬品や第1類医薬品は薬剤師にしか売れないため、お客さまから相談を受けたら医薬品登録販売者は薬剤師にバトンタッチしないといけません。

このように、医薬品登録販売者が単独でOTC医薬品を販売することもあれば、お客さまの症例によっては薬剤師と連携することもあるでしょう。

ただし、薬剤師なら完璧な答えを出せるとは限りません。

薬剤師のなかには薬の成分には詳しいけれど、OTC医薬品の商品知識については浅い方もいるんですね。

なので、医薬品登録販売者と相談しながら適切な答えを導いていくのが良いと思います。

たとえば、とある症状に適した成分が「トラネキサム酸」だとわかっていても、それが入っているOTC医薬品がわからない。

そんな薬剤師もいますので、医薬品登録販売者が「トラネキサム酸だったらこれらの商品に入ってますよ」といった形でうまく連携するのが良いと思います。

 

―なるほど、そういった協力ができるんですね。一方、登録販売者しかいない店舗では、どのような対応が必要でしょうか。

そういった店舗の場合は、医薬品登録販売者がある程度自立して、お客さまの悩みを解決する能力を身につけないといけません。

「わからないことを曖昧にしたまま売ってしまう」のが一番良くないでしょう。

自分たちにできることの限界を知るのも大事だと思っています。

「この症状は病院に行ってください」「こちらでは対応しかねる状態なので、主治医の先生に相談してください」といったふうに、下手に自分のなかの知識だけで解決しようとせず、適切な受診勧奨を心がけましょう

その必要性がわかるところまで十分に勉強することが、必要なんですね。

 

 

悩む登録販売者を支えたい…!鈴木先生が出した決断は「発信すること」

悩む登録販売者を支えたい!鈴木先生が出した決断は「発信すること」。

―鈴木先生が連載企画やSNSで医薬品に関する情報発信をされているのは、そういった方々の支えになりたいというお気持ちもあってのことなのでしょうか。

ええ、おっしゃる通りです。

プライベートで付き合いのある友人のなかにも、医薬品登録販売者が何人かいるんですね。

私は、彼らが裏でどれだけ努力し、苦悩を味わっているかというのも全部見てきてわかっているつもりです。

以前には、幅広い知識をもって働いている知人の医薬品登録販売者が「薬剤師はいないの?」「ロキソニンが売れないなんて意味がない」とお客さまから言われて傷つく場面もありました。

それでもくじけることなく薬と向き合い、研鑽を重ねて、今では彼はドラッグストアの店長になっています。

 

―その苦悩や実態を、身近で見てご存じなんですね。

でも、その働く環境を誰かが勝手に良いように作り変えたりはしてくれません。

自分たちで少しずつ知識をつけて、世間から評価されることで整えていくしかないんです。

 

―鈴木先生ご自身は、薬を扱うお仕事で大変だったことや後悔されたことはありますか?

私は、OTC医薬品はお客さまと一緒に選んでいくものだと思っています。

その点で、「対応が一方的になってしまったかもしれない」と反省することはありますね。

通常、お客さまからは症状や持病の有無をメインに聴取しています。

そのうえで、「仕事で眠気が出ると困る」など個人の生活スタイルや「なるべく安い薬が良い」といった予算感、「錠剤か粉薬か」など好みの剤形といったニーズを聞きます。

しかし、以前にはそうしたお客さまのニーズをきちんと聞けていなかったことに対して後悔した日もありました。

それからは「これが絶対いいよ」と1個の商品を提案するのではなく、お客さまのニーズをしっかりと聞いたうえで2〜3個候補をあげて、お客さまと一緒に選んでいくことを心がけるようになりました。

 

 

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超高齢社会の到来で登録販売者の需要はどうなる?将来性は?

―薬を扱うお仕事で良かったと思う点はありますか?

医薬品の販売を通して、お客さまや患者さまに感謝してもらえると同時に、地域に貢献できる点です。

知識を習得するほど、その機会は広がるように感じています。

 

―まちが一体となって高齢者の生活を支える地域包括ケアの重要性も増していますからね。

当たり前のことながら、医薬品登録販売者の資格取得は難しく、努力が必要なものです。

せっかく取得されたその資格をフルに活用して、有資格者にしかできない地域貢献を皆さんにもしていただきたいと思っています。

 

―超高齢社会に突入した日本では、医療リソースの不足など深刻な状況が生じ得る「2025年問題」について対策が急がれます。そうした現状をふまえ、登録販売者には今後どのようなことが求められていくのでしょうか。

まず基本的なこととして、高齢のお客さまへの適切な薬の推奨や、必要に応じた受診勧奨があげられます。

高齢者のなかには病院で治療を受けている人も多くいらっしゃるでしょう。

そうした持病のある方が、風邪や胃の不調で来店されることはよくありますよね。

ご存じの通り、高齢者や持病のある方々の服薬には注意が必要で、なかには禁忌とされる薬もあります。

当然のことながら、それを知って販売をするかしないかの判断が求められるでしょう。

 

―知識と傾聴をもって、お客さまの状況に合わせた対応をするスキルですね。

また、薬を売るだけが医薬品登録販売者の仕事ではありません。

日常で健康を維持するための指導なども求められてくるのではないでしょうか。

たとえば、ドラッグストアには高齢者用の健康器具や健康食品なども売っていますよね。

さらには、血圧などを測る健康測定器を設置している店舗もあります。

フレイルや骨粗しょう症になりやすい高齢者に対して生活習慣を見直すためのアドバイスをするなど、どんどん介入して、病気の改善だけでなく予防も担っていけると良いでしょう。

 

―今後の登録販売者の需要や将来性はどのように変化すると予想されていますか。

私としては、いずれも医薬品登録販売者の皆さん次第じゃないかと思うんです。

もちろん需要が高まることを願っていますが、まずは世間での認知度を上げて、多くの方に「医薬品登録販売者は市販薬の相談ができる専門家」だと知ってもらうのが重要でしょう。

「試験に合格したから、もう勉強しなくてもOK」ではなくて、ちゃんと薬や商品に関わる知識のアップデートをしていってほしいと思います。

医薬品登録販売者のなかでも知識量には差があって、適切な接客ができる方もいれば、最低限の知識しかないために十分な対応ができない方もいるでしょう。

皆さん一人ひとりが知識をつけてドラッグストアなど地域で活躍することが、今後の医薬品登録販売者の地位向上に関わってくると思います。

 

―登録販売者の働き方が自らの地位向上につながるということですね。

大事なのは「業界がどうなるか」だけでなく、「医薬品登録販売者の認知が広がるかどうか」だと私は思います。

将来的な年収や時給など、待遇の改善についても同様でしょう。

認知拡大のために、「登録販売者」よりも仕事内容が伝わりやすい「医薬品登録販売者」という名称をもっと浸透させていきたいですね。

私自身、チアジョブ登販をはじめとするメディアやSNSでの情報発信を通して医薬品登録販売者の地位や待遇の向上に貢献したいと考えています。

 

 

「接客」や「店舗マネジメント」のスキル習得で、ほかの登録販売者や薬剤師との差別化を!

「接客」や「店舗マネジメント」のスキル習得で、ほかの登録販売者や薬剤師との差別化を!

―それらをふまえると、今後求められる市場価値の高い登録販売者というのはどういった人でしょうか。

医薬品登録販売者の受験者数や合格者数は、現在、増加傾向にありますよね。

そのなかで生き残れるのは、OTC医薬品やそれ以外の商品への豊富な知識に加えて、接客、店舗の品出しや発注などの在庫管理、スタッフのマネジメントなどで評価される方だと思います。

普段は店舗外でのつながりが少ないために、努力を重ねている医薬品登録販売者がどれほどいるかわからない人が多いのではないでしょうか。

そんなときに、チアジョブ登販のようなメディアに掲載されているコラムやインタビューを読んで、そこで受けた刺激をモチベーションにつなげるのが大事だと思います。

 

―ありがとうございます。最後に、登録販売者の皆さんへのエールとなるようなメッセージをいただけますか。

医薬品登録販売者は、試験に受かってからがスタートです。

「薬剤師の二番手」になることなく、しっかりと自立してください。

そのうえで、パートナーとして薬剤師と連携するのが大事です。

私は「薬剤師だから」「医薬品登録販売者だから」という認識をもっていません。

一緒にOTC医薬品や医薬品業界を盛り上げていきたいですし、学びたいと考えています。

実際、医薬品登録販売者の方々から学ぶことも大いにあります。

以前、医薬品登録販売者の方を対象にSNSでとったアンケート結果では、前職で学校の教師やシステムエンジニア、鍼灸師など他業種を経験して就業されている方が多くいらっしゃいました。

こうしたご経験は、皆さんの大きな強みです。

前回のインタビューで、私は「今後は市販薬を薬剤師や医薬品登録販売者にまず相談してから購入する流れをつくっていきたい」ということをお伝えしました。

さまざまな経験に基づく広い視野で物事を判断できる医薬品登録販売者の皆さまとであれば、それが実現可能だと考えています。

一緒に、がんばっていきましょう。

 
 
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