登録販売者の働き方
2022-12-06
登録販売者の給料はいくら?雇用形態・職場別の年収と昇給のポイントを解説
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登録販売者の求人は多いと言われる一方で、現在の収入や待遇に不安を感じている方もいるのではないでしょうか。キャリアアップや年収については入社した企業によって大きく異なるため、転職を検討する人も多いのではないでしょうか。 そこで今回は、登録販売者の雇用形態ごとの平均年収や手取り金額、待遇などについてまとめました。さらに、年収アップの方法やキャリアアップが期待できる就職先の探し方もまとめています。ご自身の年収や待遇、キャリアアップに不安を抱えている方は、ぜひご一読ください。
登録販売者の現状と今後の需要(将来性)について
【雇用形態別】登録販売者の給料・待遇の違いについて
登録販売者がやりがいをもって働くうえで重要な要素の一つが給与面でしょう。
登録販売者全体で見ると、平均的な給与額は次のようになっています。
平均年収 | 250万~360万円 ※雇用形態、経験年数などにより異なる |
平均月収 | 19万~30万円 |
月間の手取り金額 | 17万~26万円 |
▲チアジョブ登販に掲載の求人情報を基に算出
登録販売者は、正社員・契約社員・パート・アルバイトなどさまざまな雇用形態で働くことができます。
上記のように、年収額に幅があるのはそのためです。
次は、雇用形態別に登録販売者の平均的な給与額や待遇について見ていきましょう。
ドラッグストアで働く正社員の給料・待遇
正社員の場合、登録販売者の平均給与額は下記の通りとなっています。
平均年収 | 320万~400万円 ※賞与ありの場合 ※経験年数などにより異なる |
平均月収 | 21万~32万円 |
月間の手取り金額 | 17万~28万円 |
▲チアジョブ登販に掲載の求人情報を基に算出
月収のほか賞与は年2回程度支給、給与改定が年に1~2回ある企業が多くなっています。
さらに正社員は、月給に含まれることの多い「登録販売者資格手当」の金額もパートなどに比べると高めに設定されている企業が多いです。
ドラッグストアの場合は転勤の有無によっても収入に差が出ることが多く、全国職、エリア職などの職種などによっても基本給や手当の支給額は異なります。
また、キャリアアップして店長になれれば450万~550万円、エリアマネジャーであれば500万~600万円くらいまで年収を上げられるでしょう。
待遇面を見てみると、企業によっては社宅や寮、財形貯蓄や持株会制度が利用できることもあります。
また、夏季などに連休を取得できるように配慮してくれる企業もあるようです。
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気になる登録販売者のボーナス事情!人事評価を上げるアピール方法は?
ドラッグストアで働く契約社員の給料・待遇
契約社員の場合、登録販売者の平均給与額は下記の通りとなっています。
平均年収 | 230万~300万円 ※賞与なしの場合 ※経験年数などにより異なる |
平均月収 | 19万~25万円 |
月間の手取り金額 | 15.5万~18万円 |
▲チアジョブ登販に掲載の求人情報を基に算出
応募時に詳細を確認しておきましょう。
ドラッグストアで働くアルバイト・パートの給料・待遇
アルバイト・パートの場合、登録販売者の平均給与額は下記の通りとなっています。
平均年収 | 200万~240万円 ※賞与なしの場合 ※フルタイム勤務(月160時間)の場合 |
平均月収 | 16万~20万円 |
月間の手取り金額 | 13万~17万円 |
▲チアジョブ登販に掲載の求人情報を基に算出
時給の平均額で見ると、1,000円~1,250円程度です。
経験や勤務する時間帯によっては1,500円ほどの金額が提示されることもあります。
フルタイムで勤務しない場合は、上記の金額を基に労働時間にあわせた金額が設定されるイメージです。
1日5時間・週5日勤務の場合は、月収10万円~となるでしょう。
アルバイト・パートは、基本的に異動がなく、残業時間も少なめになります。
1か所で長く働きたい方や子育てや介護と仕事を両立したい方などにとっては働きやすい雇用形態と言えるでしょう。
なお、労働時間によっては、社会保険に加入することになります。
また、ドラッグストア店長の年収や月収、手取り金額については下記の記事を参考にしてください。
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ドラッグストア店長の平均年収は?転職コンサルタントが指南するさらなる年収アップの方法
【職場別】登録販売者の給与額の違いについて
登録販売者は、ドラッグストアに限らず、調剤薬局やスーパー、コンビニエンスストアなど働ける業種もさまざまです。
次では、そうしたドラッグストア以外の職場での給与水準について見ていきましょう。
調剤薬局
調剤薬局で勤務する場合、登録販売者の業務と調剤事務の両方を行う場合が多いです。
また調剤事務の相場と同等の年収になることが多く、正社員の場合は下記の通りです。
平均年収 | 250万~300万円 ※賞与の有無は企業により異なる |
平均月収 | 19万~22万円 |
月間の手取り金額 | 17万~18万円 |
▲チアジョブ登販に掲載の求人情報を基に算出
正社員の年収相場は、ドラッグストアと比較してやや下がる傾向にあります。
一方、アルバイト・パート・契約社員などでの給与水準は、前述のドラッグストアと大きくは変わりません。
ただし昇格がない職場も多いため、役職手当などによる昇給を目指す人はドラッグストアへの転職をおすすめします。
スーパー・ホームセンター
スーパー・ホームセンターの給与については、ドラッグストアと同様の水準です。
こちらも店長職への昇格がないことがほとんどで、マネジメント層へのキャリアアップや昇給を目指す場合にはドラッグストアに勤務するのがおすすめです。
また、スーパーやホームセンターでは、医薬品売り場専任の採用が多く、そのほとんどが医薬品売り場の店舗管理者として働くことになります。
そのため、2年以上の実務経験をもっている人の募集が多い傾向です。
店舗管理者として働く場合には、登録販売者の資格手当にプラスされる企業もあります。
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登録販売者が活躍できるドラッグストア以外の職場とは?
登録販売者につく「手当」の種類と目安の金額
登録販売者の給与には、資格手当などいくつかの手当がつくことがあります。
次では、その概要や目安となる金額をチェックしましょう。
資格手当
すべての雇用形態で、登録販売者の資格手当が支給されることがほとんどです。
正社員・契約社員では月5,000円~2万円>、パート・アルバイトでは時給換算で50円程度が支給されているケースが多い状況です。
資格手当は所属する企業や実務経験年数によっても異なります。
店舗管理者手当
店舗管理者として働く場合は、正社員で月1万円程度、店舗管理者手当が支給される企業もあります。
ドラッグストアでは店長が店舗管理者であることが多く、ほとんどの場合に店舗管理者手当は「店長手当」や「役職手当」の名目で支給されます。
金額の目安としては、月2万~4万円程度です。
深夜手当
一部のドラッグストアやコンビニエンスストアなど24時間営業をしている企業では、深夜勤務が発生します。
その場合、パート・アルバイトが夜勤専従として勤務するケースがあり、深夜22時~翌5時の勤務については深夜手当(基本給×25%以上)が支給されます。
登録販売者としてキャリアアップ・年収アップを狙うには?
就職する際、給与が魅力的でも、年収や時給が伸び悩むと仕事に対するモチベーションを維持するのが難しくなるでしょう。
そこで、ドラッグストアに登録販売者として就職した後、キャリアアップや年収アップが期待できるかチェックするポイントを解説します。
キャリアアップの可能性を見極める
ドラッグストア勤務の場合、登録販売者として順調にキャリアを積めば、も少なくありません。
しかし、店舗数が少ないチェーン企業や、本部スタッフが起業者の親族が担っている中小企業では、キャリアが頭打ちになってしまうケースもあるでしょう。
そのため、将来的に店長やエリアマネジャー、本部スタッフを目指せる環境が整っているかどうかをチェックしておきましょう。
企業によっては具体的なキャリアパスや昇給制度を示しているので参考にしてください。
また、求人票に「幹部候補募集」「店長候補募集」「新規出店計画あり」といった記載があるかどうかチェックしておきましょう。
正社員以外の場合は、就業時に正社員登用のある求人を狙う
非正規雇用で就職したものの、「将来的には正社員になりたい」と考えている場合には、正社員登用制度のある求人に応募しましょう。
登録販売者の資格を取得したのち、パートやアルバイトで就業をスタートしても、一定の条件(※)をクリアすれば店舗管理者要件を満たす登録販売者になれます。
店舗管理者要件を満たせば正社員登用の可能性が高まります。
要件を満たすための条件はいくつかあり、下記の記事で詳しく解説しています。
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【2021年8月改正】登録販売者の店舗管理者要件が緩和!経過措置の終了についても解説
また、契約社員の月給は正社員と同等であっても賞与が出ない場合が多く、年収で見ると正社員より少ないケースがほとんどです。
契約継続が約束されているわけではないため、安定雇用を求めるのであれば、「正社員」を目指すのがおすすめです。
パートやアルバイト、契約社員で就業をスタートする場合は、面接時に正社員へ登用される可能性がどの程度あるかを確認しておきましょう。
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正社員登録販売者の仕事はきつい?パート・アルバイトからのキャリアアップを考える
登録販売者の求人の探し方・応募方法
では、登録販売者の求人はどのように探すのが良いのでしょうか。
ここでは求人の探し方や応募方法に加えて、メリットやデメリットを解説します。
求人サイト、求人情報誌などから求人に直接応募
求人を多数掲載しているインターネットサイトや情報誌などから情報を得て応募する場合、選考のハードルは比較的高いと言えます。
たとえば、書類選考においては、企業側は提出書類だけを見て条件に合わない方を見送り(不採用)にしてしまうことがあります。
また、選考に向けて「どのような面接が行われるのか」「どのような基準で選考されるのか」といった情報を個人で収集するのは難しく、十分な選考対策ができないことも考えられます。
さらに勤務条件の交渉なども難しい場合が多いでしょう。
就職後、職場の雰囲気が合わなくてすぐに退職してしまうと、早期離職者として次の転職で不利になることもあります。
求人サイト・求人情報誌の求人については、慎重にリサーチをしてから応募するべきでしょう。
知り合いのつてをたどって応募する
知り合いの紹介で求人に応募する場合、比較的スムーズに選考が進むと言えるでしょう。
しかし、入社後の不満が言いにくく、職場が合わなくても辞めづらいという状況に陥る場合もあります。
そうなると、紹介者との関係に影響が出る可能性も否定できません。
知人の紹介で就職を検討する場合は、人間関係にも深く配慮しながら応募しましょう。
紹介会社を通して応募
上記2つの方法に比べておすすめなのは、紹介会社を通じての応募です。
紹介会社に登録して求人を探せば、条件が良く人気の高い非公開求人を紹介してもらえるケースもあります。
また、求職者の魅力を紹介会社が企業に直接伝えているため、書類選考の通過率も高い傾向にあるようです。
そのほか、面接に不安がある場合、紹介会社によっては面接対策のサービスを受けられます。
さらには、就業条件の交渉もお願いできるでしょう。
紹介会社経由で応募できるのは、紹介会社と取引のある企業となります。
登録販売者を募集しているドラッグストアやスーパー、ディスカウントストアなどの大手企業では、紹介会社を利用して採用活動を行っていることが多いです。
一方で、小規模の企業は紹介会社に採用費用を払えないという観点から取引がない企業も多いので、ご自身の働きたい企業の規模を考慮のうえ検討してみてください。
希望条件を紹介会社のコンサルタントに伝えて求人の有無を確認してみましょう。
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年収アップのための転職活動では紹介会社をうまく活用して
登録販売者は、ライフスタイルやライフステージに合わせて働き方を選べます。
正社員・契約社員・パート・アルバイトなどさまざまな雇用形態がありますが、いずれの場合でもキャリアアップや年収アップを狙える職場を選ぶことは重要でしょう。
企業探しや応募では、紹介会社を利用するのがおすすめです。
紹介会社経由であれば、ご自身に合った企業の選定や条件交渉をお願いできます。
企業ごとの選考ポイントや入社時の待遇など、求人票からはわかりにくい企業情報をもっている場合もあるので、就職に迷ったら紹介会社を頼ってみましょう。
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