登録販売者試験
2021-08-04
【登録販売者資格】文系?理系?誰でも合格を目指せる理由と勉強方法
・Before
・After
「文系出身だけれど、医薬品に関わる仕事に就きたい」「大学に入らなくとも、医薬品に関する資格を取りたい」という方におすすめなのが、登録販売者の資格です。 登録販売者は、医薬品販売に関わる資格ですが、学歴や年齢に左右されず、理系の人に限らず文系の人でも受けやすい試験内容となっています。 そこで今回は、専門知識があまりない文系の方でも登録販売者資格に合格できる理由や、勉強方法のコツなどについて詳しく解説します。
公開日:2020年7月13日
更新日:2021年8月4日
【受験資格なし・暗記中心】文系でも登録販売者試験に合格できる理由
登録販売者は一般用医薬品に関する資格なので、「文系では合格が難しい」と思われる方もいるかもしれませんが、実は文系・理系に関係なく合格を目指せる資格です。その根拠と理由を、以下で説明します。
受験資格に学歴は関係ない
登録販売者の試験は、受験資格に学歴要件がありません。
また、実務経験も問われず、年齢制限も設けられていないため、受験ハードルは低く、誰もが受験できる資格試験といえるのです。
登録販売者試験では複雑な計算や化学式は出題されない
登録販売者の資格は、試験内容の面でも受けやすいものとなっています。
複雑な計算式や化学式など理系学科の専門知識がなければ解くことが難しい問題は出題されないため、文系出身の人でも十分合格を目指すことができます。
ただし、試験に合格するためには、人体の仕組みや薬の作用を理解して覚え、不得意分野がないようにしなければなりません。
なぜなら、登録販売者試験の合格基準点は「全体の7割以上を得点し、かつ各試験項目の出題数に対して3.5割以上(都道府県によっては4割以上)の正答」とされているからです。
つまり、5つある試験項目のうち、1つでも得点数が3.5割未満(都道府県によっては4割未満)になってしまうと、総得点が7割を超えていても不合格になるのです。
登録販売者試験の試験範囲
次は、登録販売者資格の試験範囲と特徴についてご紹介します。
登録販売者試験は、マークシート方式で全120問です。時間は午前120分(60問)、午後120分(60問)でおこなわれることが多いです。
各試験項目の出題数と配分時間は下表のとおりですが、午前・午後のいずれにどの項目が割り当てられるかは、都道府県ごとに異なります。
試験項目 | 出題数 | 時間配分の目安 |
---|---|---|
医薬品に共通する特性と基本的な知識 | 20問 | 40分 |
人体の働きと医薬品 | 20問 | 40分 |
主な医薬品とその作用 | 40問 | 80分 |
薬事関連法規・制度 | 20問 | 40分 |
医薬品の適正使用・安全対策 | 20問 | 40分 |
試験項目ごとに制限時間が設けられるのではなく、午前・午後の二部制であることが多いため時間配分も自分で管理しながら問題を解く必要があります。
医薬品に共通する特性と基本的な知識(出題数:20問/時間配分の目安:40分)
この試験項目では、医薬品全体に関わる共通知識や、薬害の歴史などについて問われます。
全般的に常識的な問題が多く、応用がききやすい項目なので、高得点を狙うことができます。
人体の働きと医薬品(出題数:20問/時間配分の目安:40分)
人体の構造と働き、薬が体に作用する仕組み、そして副作用の症状などに関する基本的な知識が問われます。
出題範囲が広く、覚えるべきことも多い試験項目ですが、図表などを使うと理解しやすいです。
主な医薬品とその作用(出題数:40問/時間配分の目安:80分)
一般用医薬品に用いられる主な有効成分に関する基本的な効能効果や特徴、飲み方や飲み合わせ、年齢や基礎疾患など、効き目や安全性、症状などに影響を与える要因や起こりうる副作用などが問われます。
出題数も配分時間も他の項目の倍になっており、完璧に攻略するには時間がかかる試験項目なので、十分に時間をかけて地道に勉強するようにしましょう。
薬事関連法規・制度(出題数:20問/配分時間:40分)
一般用医薬品の販売に関連する法令や、制度の仕組みを理解しているかが問われます。
なお、法令は改定されることもあるので、参考書や過去問だけではなく、最新情報を入手して理解しておくようにしましょう。
医薬品の適正使用・安全対策(出題数:20問/配分時間:40分)
医薬品の適正使用情報や安全対策、副作用などによる健康被害の救済などの他、医薬品の適正使用のための啓発活動などが問われます。
難易度が低めで、高得点を狙いやすい試験項目なので、確実に正答できるようにしましょう。
独学でも合格できる?登録販売者試験合格のための勉強方法
最後に、登録販売者資格取得に向けた勉強方法と、勉強のコツを紹介します。なお、ここで紹介する勉強法は、あくまで例の1つです。自分に適した方法を見つけ、効率よく合格を目指しましょう。
登録販売者試験に合格するための主な勉強方法
登録販売者試験に合格するための勉強方法としては、「独学」「通信講座の受講」「通学講座の受講」があります。
■独学のメリット・デメリット
独学の場合は、市販の参考書や問題集を購入するだけなので、経済的負担を抑えることができます。
また、時間の自由がきくので、働きながらでも合格を目指すことができます。
しかし、法令の改定などの最新情報が手に入りにくいので、より一層、情報収集を意識しましょう。
■通信講座のメリット・デメリット
通信講座を受講すれば、テキストや問題集なども手に入れることができるので、参考書選びに悩まなくてすみます。
自分のペースで学習できますが、DVD講座などを視聴する場合はある程度まとまった時間が必要になります。
そのため、時間に余裕のない人は、学習を計画的に進めるのが難しい場合もあるかもしれません。
■通学講座のメリット・デメリット
通学講座は、同じゴールを目指す仲間と一緒に勉強できるので、1人で勉強するのが不安な人におすすめです。
また、わからない部分は講師に質問できるので、疑問点をしっかり解決しながら勉強できます。
ただし、費用が比較的高めで時間の融通もききにくく、通学の手間もかかるというデメリットがあります。
登録販売者試験に合格するための勉強方法
登録販売者試験に合格するためのコツを、いくつかピックアップします。
■参考書選びのコツ
登録販売者試験の問題は、厚生労働省による「試験問題作成に関する手引き」にもとづき作成されます。
どの参考書・問題集もこの手引きをもとに作られているので、自分が使いやすいものを選ぶようにしましょう。おすすめの参考書は、図表が豊富で視覚的に理解しやすいものです。
ただし、参考書を丸暗記するだけでは試験に合格することは難しいため、必ず受験する都道府県の過去問も解くようにしましょう。
なお、「試験問題作成に関する手引き」が改定されると、参考書なども改定されます。
改定の有無は、毎年4月に明らかになるので、必ず改定後の参考書を使うようにしましょう。
■勉強の進め方のコツ
出題範囲が広く、覚えることが多い「主な医薬品とその作用」「人体の働きと医薬品」を後回しにすると、試験までに勉強が終わらない可能性があります。
この2つの項目は早めに学習を開始して、確実に知識を蓄積するようにしましょう。
また、「薬事関連法規・制度」については、法令改正に注意してください。
参考書や過去問の内容を鵜呑みにすると、正しい回答ができない可能性があります。改正部分は試験に出やすいので要注意です。
■過去問の使い方のコツ
参考書に付いている問題や、通信・通学講座などで配布される予想問題や模試だけではなく、過去問も繰り返し解くようにしましょう。
過去問は書籍として販売されていますが、インターネット上に掲載されているものもあります。
合格者の多くは、過去問を少なくとも3~5年分解いています。
過去問を解く際には、試験当日のスケジュールに合わせ、時間配分にも気を付けながら本番のつもりで臨みましょう。
そして、間違えた部分・記憶があいまいな部分は必ず参考書で確認し、同じミスを繰り返さないようにしてください。
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まとめ
登録販売者試験の受験資格に、学歴要件はありません。また、難しい計算式や化学式は出題されないので、文系出身の人でも合格を目指すことができます。
ただし、試験に合格するためには、人体の仕組みや薬の作用などを理解する必要があります。
勉強方法としては、独学の他、通信講座や通学講座の利用があります。
それぞれメリット・デメリットがあるので、ライフスタイルなどに合わせて継続しやすい方法を選ぶようにしてください。
そして参考書や過去問集などを上手に使って、試験合格を目指しましょう。
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