現場で役立つ知識
2021-01-15
先輩登録販売者に聞いた「ありがちミス」とは?ミスを避ける方法と続く場合の対応
・Before
・After
どんなに仕事ができる方でも、ミスをして落ち込んでしまうこともあるでしょう。失敗は誰にでも起きるものです。しかしうまく気持ちの切り替えができず、ミスがミスを呼ぶ状態になっている方も見受けられます。この記事では、登録販売者にありがちなミスやその原因を整理し、未然に防ぐ方法を解説。加えて、ミスが続くときの考え方や対処方法、立ち直る方法を紹介します。
登録販売者によくあるミスと、先輩登録販売者に聞いた未然に防ぐ方法
登録販売者の多くは、ドラッグストアやホームセンターなどの接客業に従事しています。
まずは、登録販売者によくあるミスにはどのようなものがあるのか、そしてその対応方法について先輩登録販売者からアドバイスを伺いました。
レジ業務でのおつりの金額を間違えた
とくに多いミスは、レジ業務での金銭の間違いです。
レジが混雑したときに焦って打ち間違いをしてしまい、おつりの金額を間違えるケースがあります。
先輩からのアドバイス
レジ業務で、おつりの受け渡しミスを起こして現金過不足を起こさないようにするためには、混雑時でも冷静に対応する必要があります。
お預かり金額を確認し、正確にレジに入力。とくにおつりのお札を数える時には自分で1度チェックし、お客さまの目の前で数えるようにしましょう。
レジにお客さまがたくさん並んでしまうと焦る気持ちも湧きますが、いつも通りの対応を心がけるようにするとミスを減らせます。
お客さまからの病気やケガに関する相談に対し、ベストな医薬品の紹介ができなかった
お客さまの不調に関する相談へ対して、ベストな医薬品を紹介できないケースです。
自分の勉強不足の場合もありますが、普段服用している薬や飲む方の年齢など、しっかりと情報を引き出せていない場合も多くあります。
先輩からのアドバイス
自分の知識不足から、的確な医薬品を紹介できない場合があるでしょう。
わからない場合は、すぐに薬剤師や上司の登録販売者に応援を頼むこと。次に同じようなお客さまが来店されたときには対応できるように、必ず勉強しておきましょう。
医薬品の相談に慣れてきた場合も、お客さまとコミュニケーションをはかり、飲み合わせや誰が服用するのかなど、確認を忘れないように気を付けてくださいね。
在庫の発注数を間違えた
ドラッグストアでは自分で商品の発注を行うことがあります。発注時に在庫の確認を怠っていると、過剰在庫を抱えたり売れ筋の商品を欠品させてしまうこともあるでしょう。
在庫欠品は売り逃しにつながり、店の損失になります。とくに売れ筋商品や広告の特売品などは欠品によりクレームになることもあるので注意が必要です。
先輩からのアドバイス
過剰在庫にならないように、入力した桁がおかしくないか、POSとの在庫が合っているかなどしっかり目視で確認しましょう。
発注前に確認事項をチェック表にしたり、ダブルチェックのルールを設けるのもいいでしょう。
また、スケジュールやカレンダーにメモを取り、従業員同士で報連相(報告・連絡・相談)を行うのもおすすめです。

客注商品を売り場に並べてしまった
客注商品とは、お客さまから直接注文いただいたお取り寄せ商品のことです。
それが伝達ミスで売り場に出てしまい、お客さまに予定通り渡せなかったなどでクレームにつながることもあります。
先輩からのアドバイス
客注商品については、従業員の間で細かく情報共有と引き継ぎを行う必要があります。
売り場や発注などの管理状況によっても異なりますが、口頭で伝えるとともに、発注控えやメモを回覧できるようにする工夫をしましょう。
医薬品や食品の期限チェックができていない
医薬品の使用期限や食品の賞味期限チェックは慎重に行わなければなりません。
確認を怠り期限切れの商品を販売してしまうと、取り返しのつかないトラブルが発生する恐れもあります。
先輩からのアドバイス
回転率が低い商品の場合、棚の奥にある商品や棚上の在庫スペースに賞味期限が近い商品が残っていることがあります。
手間がかかる作業ですが、確認漏れがないように奥の商品や在庫スペースの商品もしっかりとチェックするようにしましょう。
ミスが続くときに考えるべきこと
仕事上のミスは誰にも起こりうると頭でわかっていても、実際に失敗してしまうとどうしてもネガティブな気持ちになってしまいます。
ここでは、ミスが続いてしまうときの考え方や対処方法を解説していきます。
・ミスの内容を忘れないようにメモする
・タスク管理を徹底し、時間に余裕をもって仕事をする
・「一つひとつの仕事を着実にこなす」意識を常にもつ
きちんと理解できていない仕事内容や自分だけで対処できない業務など、そのままにしていることはありませんか。
疑問に思ったことはすぐに相談するよう心掛けましょう。不明なまま仕事を進めることはやめ、早い段階で上司や同僚に相談すると失敗を未然に防ぐことができます。
さらにミスの内容は必ずメモを取り、繰り返さないようにしましょう。そして仕事の失敗を極力減らすために、タスク管理も重要です。
マルチタスクはミスを引き起こす原因になりえます。一つひとつの仕事を確実に終わらせる意識をもち、期日や仕事量をスケジュール調整してみましょう。
ミスをしたときにどう立ち直る?
ミスをしたときや、上司やお客さまに怒られたときに落ち込んでしまうこともあるでしょう。ミスを引きずって沈んだ気持ちのままでは、なかなか仕事に手がつかないことも。
ここではほかの登録販売者はミスしたときにどう立ち直っているのか紹介します。
・冷静に原因や対処方法を分析する
・失敗の類似性を考える
・ミスは成長するチャンスだと考える
・仕事以外に発散する場所をもつ
失敗してしまった原因や対処方法を考えて、次に生かすことは大切です。しかし一つのミスを気にしすぎてそのことばかりを考えていると、暗い気持ちになり仕事に集中できません。
また、ネガティブな気持ちが続くとミスの根本原因を考えて対処する元気も出てこないでしょう。まずは冷静になり、ミスの原因を客観的に分析することをおすすめします。
冷静に考えると、同じような失敗を繰り返しているなど、自分が起こしやすいミスに気づけることもあるかもしれません。成長のチャンスととらえ、前向きに対処方法を考えていきましょう。
また、落ち込んだときに信頼する人に相談できる環境や、仕事以外にリフレッシュできる趣味などがあると、ストレス解消になり気持ちを切り替えることができます。



ミスを繰り返さないよう冷静な対応を
仕事でのミスは誰にでも起こりえます。同じミスを繰り返さないために、まずは落ち込みすぎず、冷静に物事を対応するよう心掛けましょう。
何がいけなかったのかを冷静に考え、「成長のチャンス」だと思って前向きに対処することも大切です。
時には気持ちを切り替えるために、仕事以外の趣味でリフレッシュし、ストレスを発散していきましょう。それでも立ち直ることができない場合は、自分に合っていない仕事や職場である可能性も。
そのようなときは、自分の能力が発揮できる職場を探してみるのも一つの手です。登録販売者専門の転職コンサルタントにぜひ相談してみてください。

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