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2021-06-25

<登録販売者向け>虫除けをお求めのお客様への対応【薬剤師に学ぶ医薬品知識】

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<登録販売者向け>虫除けをお求めのお客様への対応【薬剤師に学ぶ医薬品知識】

暑い季節が近づいてくると、少しずつお客さまからのお問い合わせが増えてくる「虫除け」。 「虫除け効果が高いものは?」「お肌に優しいものは?」「子供にも安心して使えるものは?」と、虫除け商品はお客さまから多くの質問を受けます。成分の違いやシーンに合わせた虫除けの選び方などをしっかりおさえておきましょう。

目次

  1. ディート?イカリジン?虫除けに含まれる主な成分
  2. 虫除けタイプごとの使い分け
  3. 正しい虫除けの使い方
  4. <対応例>キャンプで使える虫除けを探して来店されたお客さまへの対応
  5. お客さまの状況に合わせた虫除けを提案しましょう

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ディート?イカリジン?虫除けに含まれる主な成分

ディート?イカリジン?虫除けに含まれる主な成分

含まれている成分によって、虫除けの特徴は大きく異なります。

どのくらいの時間使うのか、だれが使うのかなど、お客さまの状況に合わせて選ばなければいけません。

 

ディートを含む虫除けの特徴

ディートは、虫除けの成分としてもっとも長い歴史があり、虫がもつ人間のにおいや温度を感知する働きをマヒさせて、防虫効果を発揮すると言われます。

主に次のような虫に効果的ですが、製品によって対策できる虫の種類は変わるので、詳細はそれぞれの製品を確認しましょう。

・蚊
・ブヨ
・アブ
・ナンキンムシ
・イエダニ
・ノミ
・サシバエ
など

 

また、配合されているディートの濃度によって、製品の分類は次のように変わることが特徴です

 

・12%以上・・・一般用医薬品
・10%以下・・・医薬部外品

 

濃度が高いほど虫除け効果が高いと思われがちですが、そうではありません。

変わるのは効果の強さではなく、持続時間です。濃度が10%のものでは約3時間、30%のものでは約6時間効果が持続すると言われています。

 

ディートの使用に向いている場面

ディートは、ほかの虫除け成分と比べるとさまざまな種類の虫に効果を発揮するのが特徴です

長時間にわたる屋外での活動や、山や森などで作業をする場合に活躍するでしょう。

 

使用上の注意点

ディートは濃度や年齢によって使用制限があります。

 
ディートの濃度 年齢 使用回数上限
12%以下 6ヶ月以上2歳未満 1日1回
2歳以上12歳未満 1日1~3回
12歳以上 制限なし
30% 12歳以上から使用可能 制限なし

 

イカリジンを含む虫除けの特徴

イカリジンは、日本では2015年に承認された新しい虫除け成分です

これまではディート配合の製品がメインでしたが、近年イカリジン配合のものを選ぶ方が増えてきています。

イカリジンの防虫効果が認められているのは主に以下の虫ですが、こちらも製品によって異なるため、詳細は各製品を確認しましょう。

・蚊
・ブヨ
・アブ
・マダニ
・イエダニ
・サシバエ
など

 

イカリジンもディートと同じように、虫がもつ人間のにおいや温度を感知する働きをマヒさせて防虫効果を発揮する成分です

ディートを使った虫除け製品と比べると、独特のにおいが軽減されており使いやすいと言えるでしょう。

また、年齢や使用回数には制限がありません。6ヵ月未満の子供にも使えるため、イカリジン配合の虫除け製品を購入しておけば、子供から大人まで使えます。

 

イカリジンの使用に向いている場面

ディートほどではありませんが、イカリジンも多くの虫に対して効果があります。そのため、お出かけや外での作業、散歩などの使用に向いているでしょう。

また、ディートと比べると肌への刺激がマイルドなため、小さな子どもへ使う虫除けとしても候補になりやすいと言えます。

 

使用上の注意点

ディートに比べるとカバーできる虫の種類が少ない点には注意しましょう。多くの虫を忌避したい場合は、ディート配合の虫除け製品を使うのがベターです。

また、年齢による制限はないものの、肌に合わない場合は使用を中止してください。

使用回数もとくに制限されていませんが、むやみに塗布する必要はありません。

 

 

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虫除けタイプごとの使い分け

虫除けタイプごとの使い分け

虫除け製品は、成分の違い以外にタイプの違いがあります。使うシーンによって適したものを選びましょう。

 

■スプレー

広範囲に塗布したい場合は、スプレータイプが便利です。ささっと使えて手を汚しません。

パウダーが入っているタイプのスプレーであれば、汗にもある程度は強いため長時間の外出にも向いています。

塗布した後も肌がベタつかないので、真夏でも使いやすいでしょう。ただし、吸い込む危険性があるので顔への使用は避けましょう。

 

■ミスト

ガスを使用していないため、吸い込む心配があまりありません。成分が飛び散らないので、人が多い場でも使いやすいでしょう。

ただしスプレーと比べると一度で塗布できる範囲は広くありません。部分的に使用するのには向いていますが、全身に塗布するとなるとやや面倒です。

 

■ジェル

まんべんなく塗布したいときに便利なタイプです。手に取って塗るため、塗り残しを最低限に抑えられます。

小さな子どもに使うときにも便利でしょう。塗布時に誤って吸い込んでしまう危険性もありません。

ただし、塗るときに手がベタついてしまうため外出時はやや不便に感じるでしょう。

 

■シート

シーンを問わず気軽に使えるのがシートタイプです。ムラなく広範囲に使え、成分が飛び散る心配もありません。

バッグに入れてもかさばらないのもポイント。飛行機に乗る際も気にせずに持ち込めます。

 

 

正しい虫除けの使い方

正しい虫除けの使い方

虫除けスプレーは、正しく使うことでしっかり効果を発揮します。使う順番や塗り方なども把握しておきましょう。

 

日焼け止めと併用する場合は、先に日焼け止めを塗ってから虫除けを使用する

日焼け止めと虫除けの両方を使う場合は、まず日焼け止めを塗ります

日焼け止めをあとから塗ると、ヨレたり落ちたりしやすくなるため、UV効果も虫除けの効果も落ちてしまいます。

もし両方を塗るのが面倒なら、UV効果のある虫除けアイテムを使うのもよいでしょう。

 

こまめに塗りなおす(ディートの場合は使用回数に注意)

使用回数に制限があるディートを除き、とくに汗をかきやすい季節はこまめな塗りなおしを意識しましょう

その際、塗り残しがないようスプレーやミストであっても手でしっかり塗り広げるのがおすすめです。

 

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<対応例>キャンプで使える虫除けを探して来店されたお客さまへの対応

<対応例>キャンプで使える虫除けを探して来店されたお客さまへの対応

では、実際に虫除けを探しているお客さまが来店したときを想定して、会話形式で接客を見ていきましょう。

◆人物データ

・40代男性
・小学5年生の子供とキャンプに行くため、虫除けを探している

お客さま:
すみません、虫除けを探しているのですがどれが人気ですか?

登録販売者:
そうですね、こちらの商品がよく売れていますよ。使用する方はお客さまだけですか?

お客さま:
いえ、妻と小5の子どもも使います。来週家族でキャンプに行くんですが、1日中外にいるので虫除けが欲しくて。

登録販売者:
5年生というと11歳くらいでしょうか?虫除けの成分には主にディートとイカリジンというものがあり、ディートが入っている虫除けは、12歳未満は1日に3回までしか使用できません。1日中外にいるのであれば、使用回数に制限がないイカリジンで、手軽に使えるシートタイプの虫除けがいいかもしれません。

お客さま:
そうなんですね。たしかに3回だと少ない気がするなぁ。ちなみに子どもはちょっと肌が弱いんだけど、イカリジンは使っても大丈夫ですか?

登録販売者:
一般にディートよりイカリジンのほうが肌への負担は少ないと言われていますよ。

お客さま:
なるほど。じゃあこのイカリジンの虫除けシートにしようかな。

登録販売者:
かしこまりました。汗をかいたら、2~3時間おきに使ってあげてくださいね。

 

接客のポイント

今回の接客のポイントは主に3つです。

①使用者の年齢に着目

イカリジンは1日に何度でも使えますが、ディートは年齢によって回数制限があります。

今回は小学5年生だと12歳未満なので、1日に3回までしか使えません。年齢によって使える回数に決まりがあることを伝えましょう

 

②外に出ている時間に着目

今回のお客さまは1日中外にいると言われています。そうなると、使用回数に制限があるディートでは虫除け効果が不十分な可能性があります

また、1日中外出しているため外でも使いやすいシートタイプを提案しました。

 

③使用者の肌に合わせる

虫除けの成分はどれも子供から使えるものです。しかし成分によって肌への刺激の強さが違います

今回は肌が弱いお子様が使われると言うことで、より肌への刺激が少ないイカリジンを提案しました。

 

 

お客さまの状況に合わせた虫除けを提案しましょう

虫除けは使われている成分によって特徴がそれぞれ異なります。

これまではディートがよく使われていましたが、最近では年齢や使用回数に制限がないイカリジンが主流になりつつあります。

イカリジンの方が肌への刺激は少ないと言われているので、子どもに使う虫除けを探されている方はイカリジンを好まれる傾向があるようです

お客さまによって求めている虫除けが違うため、状況をしっかりとヒアリングし、適したものを提案しましょう。

 

【執筆者プロフィール】

執筆者

執筆者:岡本妃香里

薬学部を卒業後、都内の大手ドラッグストアで4年間勤務。毎日2,000人近くが来局する店舗でOTC販売を経験。現在は薬の正しい使い方や選び方を広めるために、執筆業をメインに活動。

 

 

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