転職活動の基本
2021-11-26
店舗管理者要件を満たす登録販売者の転職、成功のポイントは?
・Before
・After
すでに店舗管理者要件を満たす登録販売者のなかには、さらなる活躍やキャリアアップのため転職を考えている方もいるでしょう。店舗管理者要件を満たしていれば高いニーズがあるものの、コロナ禍での転職活動に不安を感じている方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、店舗管理者要件について再確認しながら、転職を成功させるポイントについて紹介します。
公開日:2021年3月19日
更新日:2021年11月26日
「店舗管理者要件」とは? 業務範囲や必要な実務経験
店舗管理者要件とは、単独で医薬品の販売を行うために満たさなければならない条件のことです。
ドラッグストアなどの一般医薬品を販売する店舗(店舗販売業)では、店舗管理者1名の設置が義務付けられています。
要件を満たしていない場合は研修中の扱いとなり、店舗管理者の監督下でなければ医薬品の販売が認められません。
なお、店舗管理者が不在の際には管理代行者が管理業務を行いますが、こちらも店舗管理者要件を満たす必要があります。
店舗管理者の業務範囲
店舗管理者の業務として定められているのは、主に次の3点です。
・店舗の構造設備の管理や医薬品など物品の管理、その他業務に必要とされるものに対する注意喚起
・保健衛生上の支障がないよう、店舗販売業者に対して必要な意見を述べること
店舗管理者は店舗運営全般に直接携わり、大きな責任とやりがいがあります。また、関連法規を遵守する高い倫理観も求められる仕事です。
店舗管理者要件を満たすのに必要な実務経験
2015年4月に施行された新制度により、店舗管理者要件を満たすには過去5年間に2年間(1920時間)の実務経験が必要になりました。
新制度施行当初は、各月80時間以上の従事でないと実務経験に加算されませんでしたが、働き方の多様性を実現するため総合計時間のみの規定となっています。
ハードルは下がり、パートやアルバイトでも十分に要件を満たすことが可能です。
そして上記の新制度に加え、2021年8月の法改正によってさらに管理者要件を満たす基準が緩和されました。
この法改正を踏まえた実務経験の数え方、管理者要件については以下の記事で詳しく解説しています。
▼参考記事
【2021年8月改正】登録販売者の店舗管理者要件が緩和!経過措置の終了についても解説
店舗管理者要件を満たすと転職やキャリアアップの幅が広がる
店舗管理者要件を満たした登録販売者は、店舗管理者になれるのはもちろんのこと、単独で医薬品が販売でき、店舗管理者要件を持たない登録販売者の指導にも携われます。
店舗運営には欠かせない役割で企業のニーズが高いため、転職やキャリアアップにも有利といえるでしょう。
また、店舗管理者としてキャリアを積んでマネジメント能力を身につければ、エリアマネージャーやバイヤーなど、さらなるキャリアアップへの道も開かれます。
即戦力となるため転職でも有利
店舗管理者要件を満たす登録販売者は、転職市場でも高い需要があります。その理由は、即戦力が期待できるからです。
大きく業種を変えることがない限り、店舗管理者要件を満たしていれば転職後すぐに1人で医薬品の販売ができ即戦力として働けます。
とくに、医薬品売場を少人数で運営している家電量販店やコンビニエンスストアなどの異業種参入店舗では、単独で医薬品が販売できる点は大きなアピールポイントになるでしょう。
また、転職後に時間をかけず店長などの役職者へキャリアアップしやすくなったり、40代以上など転職が難しい年代でも選択肢が広がったりする場合も。
このように、店舗管理者要件は転職のしやすさのみならず、その先のキャリアアップに必須の条件といえるのです。
実際に求人票を見てみると、店舗管理者要件を満たしていることが応募条件となるケースが多くあります。そのため、まずは転職前に店舗管理者要件を満たしておくと良いでしょう。
店舗管理者要件を満たさない場合、転職できても管理者要件を満たすまでは一般スタッフとなり、キャリアアップには遠回りとなってしまう可能性が高くなります。
コロナ禍であっても高ニーズ
初回の緊急事態宣言の際は、先行きの不透明さからドラッグストア業界でも雇用を控える動きがみられました。
しかし、ドラッグストアは市民生活にとって重要なインフラであることから業績が悪化した企業は少なく、ほとんどの企業では採用を再開しています
一方で、インバウンド需要のある店舗や駅前の店舗を展開する企業では、採用ハードルを上げ店舗管理者要件を満たしていることを必須条件としているケースも。
転職後の活躍がイメージしやすい店舗管理者要件を満たす登録販売者が優先的に採用される状況は今後も続いていくでしょう
▼参考記事:
コロナ禍での登録販売者の転職事情は? 成功事例から見るポイントを解説
転職で差がつく!+αのアピールポイントとは?
同じ管理者要件を満たす登録販売者のなかでも、差をつけるアピールポイントをご紹介します。
登録販売者として地域や企業に貢献したいという熱意を伝える
まず採用の重要なポイントとなるのは熱意です。志望理由や将来のビジョンを明確にして、エピソードも交えながら伝えましょう。
また、登録販売者は単に医薬品の販売に携わるだけでなく、地域の方々に最も近い医療人でもあります。
仕事を通じて人の役に立ちたいという高い志を持っている方が評価されやすい傾向にあります。
店長などのマネジメント経験があり、即戦力となれる
とくに店舗拡大中の企業や異業種から参入した企業では、転職後すぐに店長を任せられる人材を求めていることが多く、店長などマネジメント経験が重視されます。
数値実績をもっている
店舗売上の向上に貢献した、販売コンクールで実績を上げたなど目に見える数値の成果は評価につながりやすいです。実際に行って成功した販売施策もあわせて積極的にアピールしましょう。
転勤にも柔軟に対応できる
積極的に採用を行っている企業は、新規出店を計画している場合が多くあります。そのため、エリアを限定せず転勤にも柔軟に対応できることをアピールすれば、採用の確率が高まるでしょう。
転職の成功に店舗管理者要件は不可欠
登録販売者は店舗管理者要件を満たすことで、大きく活躍の場が広がります。
店舗のマネジメント業務にあたることもできますし、転職してキャリアアップを目指したい場合にもほぼ必須であるといえます。
店舗管理者要件を満たせば転職を有利に進められますが、他の方と差をつけるにはこれまでの経験や実績をしっかりとアピールすることが欠かせません。
今回ご紹介したポイントを参考にして、成功を勝ち取ってください。

合わせて読まれている記事
登録販売者のための役立つ情報がいっぱい!
最新のドラッグストア業界動向のポイント、転職成功のためのノウハウなど、登録販売者のキャリアに役立つ多様な情報をお届けしています。チアジョブ登販は求人のご紹介や転職サポートのほかにも、登録販売者の方に嬉しい最新情報も提供。毎月更新しているコンテンツも多数です。ぜひ定期的にチェックしてみてください!