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2023-04-07
品出しのコツ15選【ドラッグストア勤務の方必見】スピード・売上を上げる方法
・Before
・After
品出しに時間がかかる、スピードが上がらない、とお悩みの方は多いはず。品出しはシンプルな作業ですが、お店の売上やイメージにつながる大切な業務です。今回は、今日から使える品出しのコツをご紹介。基本の心構えや注意点、売上アップの方法なども解説しているので、ドラッグストア勤務の登録販売者の方はぜひチェックしてください。
品出し業務が重要な訳
品出しは「ただ商品を出す業務」と想像してしまいがちですが、実はお店のイメージや売上にも影響するとても重要な業務です。
陳列棚の商品が乱雑に並んでいたりあちこちに欠品が目立ったりすると、お客さまによい印象は与えられません。
人気・定番商品が欠品していると、せっかくの販売機会を逃してしまいお店の損失につながります。
お客さまが気持ちよく買い物でき、お店の売上や印象アップにつなげるためにも、品出しの基本とコツをしっかり押さえましょう。
品出し業務の基本
ドラッグストアで品出し業務にあたる際は、基本として覚えておきたい事項があります。
効率アップのコツの前に、まずは基本のポイントをマスターしましょう。
品出しの基本姿勢
品出し業務は、スピードよりも「正確さ」が大切です。
いくら作業を進めるスピードが速くても、並べる商品間違えが多い、陳列が乱雑などでは意味がありません。
スピードは、品出し業務に慣れていけば自然と身についてくるものです。
まずは丁寧かつ正確に作業をしましょう。
品出しを行う際の基本的なポイント
・正しい商品か必ず確認する
品出しを行う際の基本的なポイントは上記の二つです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
・期限のある商品は先入れ・先出しする
品出しは、もともと陳列されている期限が古い商品を前に、これから並べる期限が新しい商品を後ろに出す、という「先入れ・先出し」で行うのが基本です。
この基本を守らずに商品を並べると、期限が古い商品を売り逃して廃棄することになり、お店の損失につながってしまいます。
食品や化粧品など期限のある商品は、必ず期限を確認して品出ししましょう。
期限のない商品であっても、基本的には先入れ・先出しを心がけてください。
・正しい商品か必ず確認する
陳列棚の商品とこれから並べる商品が一致しているかどうか、必ず確認してから品出ししましょう。
柔軟剤や化粧品などは同じ商品名であっても、香りやシリーズが違うものが販売されています。
中には、増量品が販売されるケースも。
これらを陳列する際は、商品名や種類をしっかり確認して別の商品が混在しないように注意しましょう。
商品のJANコードを確認する癖をつけておくと、ミス防止につながります。
品出しの際に持っておくべき道具
✓手袋
✓靴
カッターやハサミは、段ボールや梱包材を切るときに役立ちます。
とくに、品出しをした後の段ボールを畳む作業では、テープを切る必要があるので持っていると大変便利です。
手袋は、けがの防止や重いものを持つときの滑り止めとして役立ちます。
使っていくうちに徐々に消耗していくので、滑り止めや生地がすり減ったものは使わないようにしましょう。
ただし、会社によっては手袋をしながらの作業を禁止している場合もあるため、事前に確認してください。
靴は動きやすく疲れにくいスニーカーがおすすめ。
ドラッグストアでは、品出しだけでなく動き回る機会が多いので、履き慣れたものを使いましょう。
品出しを効率よく行う12のコツ
・棚に収まる商品の数を覚える
・商品の前出しをしておく
・品出しのルートを決める
・商品をジャンルで分ける
・梱包材を外しておく
・JANコードは下4桁のみを確認する
・両手をうまく使って作業する
・段ボールと棚の距離(高さ)を近くする
・ゴミ袋を近くに置く
・時間を意識して動く
・品出しが速い人の真似をしてみる
売場の陳列を覚えたり作業の手順を工夫したりすることで、品出しを効率よく進められます。
どれもドラッグストアの業務で活かせるコツなので、品出しの際に実践してみてください。
商品の並び位置を覚える
お店のどこにどのような商品が並んでいるか把握しておくと、売場を探す時間を短縮できます。
品出しやほかの業務の合間などに、売場を見て並び位置を覚えてみましょう。
また、バックヤード内の在庫置き場の位置も把握しておくと、在庫商品を探す手間が省けてより効率的です。
棚に収まる商品の数を覚える
「この棚にはこの商品が○個入る」と覚えておくと、効率よく品出しができます。
陳列棚に収まる商品数を把握できていないと、商品を余分に用意したり、並び切らなかった分をバックヤードに戻したりといった手間が生まれ、時間のロスに。
すべての棚を覚えるのは難しいので、まずは売れ行き商品や定番商品の棚から覚える、といった形で実践してみるのがおすすめです。
商品の前出しをしておく
品出しのコツとして、事前に商品の前出しをしておくこともおすすめ。
「前出し」とは、陳列棚の奥にある商品を先頭まで出す作業です。
売れ筋商品は陳列棚の手前がすぐに空いて、商品が奥まってしまいます。
奥まった商品を前出しして、さらに品出しも行うとなると、その分時間がかかり非効率です。
お店が落ち着いているタイミングを見計らって、先に前出しをしておきましょう。
品出しのルートを決める
あらかじめどのルートで売場をまわって品出しをするかを決めておくと、無駄な移動をせずに品出しできます。
気づいたものからなんとなく品出しを行うと、売場とバックヤードを何度も往復したり、売場をウロウロしたりして効率がダウンしてしまいます。
「同じ通路を2回以上通らない」といった意識をして、最小限の移動で済むようなルートを見つけ出しましょう。
商品をジャンルで分ける
バックヤードの在庫商品は、売場に合わせて日用品・食品・化粧品などのジャンルごとに仕分けておきましょう。
在庫管理が行き届いていないと、商品を探す手間や売場を行き来する時間がかかります。
とくに、1回の品出しで並べきれずケースにまとめて保管している商品に有効的な方法です。
ただし、仕分け作業に時間をかけすぎてはいけないので、売場に合わせてざっくりと分ける程度にしましょう。
梱包材を外しておく
入荷したときの状態で保管している商品は、売場に出る前に梱包材を外しておきましょう。
梱包材を外しておけば、品出し中にゴミが出にくく、片付けの手間も省けます。
JANコードは下4〜6桁のみを確認する
品出しをする際は、JANコードの下4〜6桁を確認し、商品間違いを起こさないようにしましょう。
下4〜6桁をチェックする理由は、JANコードが左から以下の順で並んでいるためです。
②商品アイテムコード
③チェックデジット
①は事業者ごとでしか変わらないため、後半の②と③を確認すれば商品間違いがないかどうかを判別できます。
全部の桁をチェックしていると時間がかかり非効率なので、確実に商品を判別できる部分のみ確認しましょう。
両手をうまく使って作業する
品出しする商品を先に台車や棚へ大まかに出し、最後に両手で一気に並べると効率よく作業できます。
品出し業務に慣れていないと、片手で商品を持って片手で並べるというやり方をしてしまいがちですが、これではスピードアップはできません。
ただし、スピードを意識するあまり、雑になってしまわないように丁寧に行うことも忘れないでください。
段ボールと棚の距離(高さ)を近くする
品出しする商品が入った段ボールは、陳列棚にできる限り近い位置に置いて作業しましょう。
商品が入った段ボールと陳列棚の距離(高さ)を近くすると、手を往復させる距離が縮まり無駄な動きを減らせます。
いかに余計な動きを減らせるかが、品出しのスピードを上げるコツです。
ゴミ袋を近くに置く
ゴミ袋を作業スペースの近くに置いておけば、品出し中に出たゴミをその場でまとめられます。
商品をのせている台車にゴミ袋を括り付けて作業をするのもおすすめです。
ゴミを放置したまま品出ししていては、お客さまから見た印象がよくありません。
かといって、ゴミを毎回捨てに行っていると余計な手間がかかります。
売場の整理整頓も心がけながら品出しをしましょう。
時間を意識して動く
品出し業務にある程度慣れてきたら、「何時までに○○の品出しを終わらせる」など時間を意識しながら取り組んでみましょう。
自分の中でタイムリミットを設けることで、自然と手の動きも速くなりスピードアップにつながります。
ただし、時間を気にするあまり作業が雑になってしまわないように気をつけましょう。
品出しが速い人の真似をしてみる
自分の周りに品出しが速いスタッフがいたら、その人がどのような手順と動きで作業しているか観察してみましょう。
自分との違いを見つけ、よいところを真似してみることで、品出し作業のスピードと効率アップにつながります。
また、品出しのコツや気をつけているポイントを、直接そのスタッフに聞いてみるのもおすすめです。

品出しするときの注意点
品出しは効率だけでなく、お客さまや周りのスタッフに配慮して行うことが大切です。
コツとあわせて、ドラッグストアの品出し業務の注意点を押さえましょう。
商品状態を確認する
品出しをする前に、商品に破損や汚れがないか確認しましょう。
まれに、配送時にパッケージの角が潰れたり傷がついたりすることがあります。
破損や汚れのある商品を気づかずに陳列してしまうと、お客さまの信用を失いかねません。
消費期限や使用期限が切れていた場合、大きな問題に発展する可能性も。
必ず商品状態をチェックしてから品出ししてください。
品出しだけに集中しすぎない
品出し業務は、常にお客さまやほかのスタッフなど周りに配慮しながら行いましょう。
品出しをしていると、ついつい作業に集中しすぎて周りが見えなくなってしまうことがあります。
ドラッグストアの業務は品出しだけではありません。
お客さまの接客応対やレジ打ちも大切な仕事です。
周りのスタッフと連携しながら業務に取り組むことを心がけてください。
同じ棚にとどまらない
長時間同じ棚にとどまって品出し作業を続けるのはよくありません。
その棚の商品を見たいお客さまの邪魔になったり、店員を探しているお客さまの対応ができなかったりと、お客さまの迷惑になってしまいます。
「1箇所に留まって作業するのは5分まで」のように、ルールを設けるのもよいでしょう。
売上につなげる品出しのコツ3選
ある程度品出しのコツをつかんできたら、お店の売上やイメージについても意識してみましょう。
売上につなげるプラスアルファのコツを3つご紹介します。
周りの商品を前出しする
品出しする際は、補充する商品だけでなくその周りの商品の前出しも行いましょう。
陳列棚全体がきれいに整って、商品が見やすくなります。
商品が売れると、その分棚がボコボコと空いてしまいます。
売場が雑然と見えて印象もよくないので、気づいたタイミングですぐに前出しするよう心がけましょう。
商品の整理整頓をする
陳列棚が乱れていたり汚れていたりしたら、品出し時に整理整頓や掃除を行いましょう。
また、商品の顔(パッケージの正面)をそろえて陳列することで、よりきれいに整った売場に見えます。
清潔で管理が行き届いた店舗であれば、お客さまも気持ちよく買い物できるでしょう。
整理整頓は品出し業務と一緒にできることなので、ぜひ意識してみてください。
商品の出入りを分析する
ある程度慣れてきたら、ただ品出しをするだけでなく、商品の出入りを分析してみましょう。
頻繁に補充している商品は売れ筋商品です。
なぜ、その商品が売れるのか、どこに置くと売れるか、ということも考えてみてください。
商品が売れるように工夫して陳列することで、売上アップに貢献できるでしょう。
分析をすることで、今流行っている商品を知り、発注数や品出し頻度の調整にも役立ちます。

品出しのコツを覚えてドラッグストアの業務に活かそう
品出しは単純作業に見えますが、実はお店の売上やイメージにつながる奥が深い業務です。
まずは、先入れ・先出しや商品の確認を徹底し、正確に作業を進めましょう。
そのうえで効率よく行うコツを実践すれば、よりスピーディに品出しができるようになります。
品出しのコツをつかんできたら、お店の売上のことも視野に入れて業務を進めてみましょう。
ご紹介した品出しのコツを参考に、チャレンジできそうなものから実践して、ドラッグストアの業務に活かしてくださいね。
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