登録販売者の働き方
2021-05-14
【ドラッグストア転職】大手と中小の年収や働き方の違いを解説!
・Before
・After
登録販売者がドラッグストアの転職先を考えるときには、様々な条件をもとに候補を絞り込んでいくでしょう。このとき、選択ポイントの一つになるのが、ドラッグストアの会社規模です。大手と中小では環境や働き方などが異なり、年収にも差が出てきます。 そこで今回は、自分の理想の働き方ができるよう、大手・中小それぞれのドラッグストアの特徴や働く環境についてまとめました。転職先の選択にお役立てください。
大手ドラッグストアの特徴
まず、大手ドラッグストアについて、特徴やメリット・デメリットについて見ていきましょう。
定義や特徴
大手ドラッグストアとは、一般的に全国チェーン展開を行っている企業や、業界売上高上位で、知名度の高い会社を指します。
ドラッグストア業界は業績好調が続いていますが、企業M&Aにより業界再編が進んでおり、大手10社で7割弱の売上を占めている状況です。
店舗展開を積極的に進めていることが多く、求人を目にすることも多いでしょう。
大手ドラッグストアで働くメリット
■福利厚生や教育体制が充実している
ひとつは、働きやすい制度が整っていることです。
企業規模が大きいため福利厚生が充実していますし、コンプライアンス制度も整っているので安心して働くことができるでしょう。
育児・介護休暇や時短勤務などの制度が、法定以上に整備されていることも多いです。
また、大手は研修制度や教育体制が充実しており、登録販売者としての知識やスキルを伸ばしていける環境が揃っていることも魅力です。
■様々なキャリアパスが選択できる
規模が大きいため社内で様々なキャリアパスが用意されており、成長のチャンスも豊富です。
たとえば新規出店を積極的に行っている会社では、頑張り次第で店長に抜擢される機会もあるでしょう。
ゆくゆくは本部スタッフとしてスーパーバイザーや管理職を目指すことも可能です。
■自分に合った働き方を選択できる
大手は採用時に、全国職・エリア職を選べることも多いです。
全国職は、全国転勤を前提とした働き方で、キャリアパスが広く比較給与水準が高いことが特徴です。
エリア職は、選んだエリア内のみ・もしくは転宅を伴わない範囲での転勤のある働き方になります。
自分の希望にあった働き方が選べるのは、大手ならではのメリットと言えるでしょう。
大手ドラッグストアで働くデメリット
■異動や転勤の可能性がある
大手ドラッグストアの場合、採用職種・条件によっても異なりますが、異動や転勤の可能性があります。
慣れ親しんだ地域や店舗で長く働き続けることは難しいかもしれません。
一方で先述の通り、エリア職や全国職を選べる場合も多いため、事前に確認しておくと良いでしょう。
■異動や昇進が希望通りにいかない可能性がある
大手は従業員数が多い分、自分が望む異動や昇進が叶わない場合も少なくありません。
経験を重ねても、なかなか希望の業務に就けない可能性があることは念頭に置く必要があるでしょう。
なお、大手チェーンは、基本的な店舗運営方針は本部が決定します。企業によっては、店舗での裁量権が小さい点もデメリットです。
中小ドラッグストアの特徴
では、中小のドラッグストアにはどのような特徴があるのか、メリット・デメリットとあわせて見ていきましょう。
定義や特徴
中小ドラッグストアに明確な定義はありませんが、特定の地域のみに店舗展開を行うなど、大手と比較すると企業規模が小さい特徴があります。
中小規模の薬局がOTC医薬品を取り扱っているケースも。
また、中小ドラッグストアは、地域密着型の店舗経営を行っていることが多いです。
大手にはない、ユニークな店舗運営や特化した強みのある店舗もよく見られます。
中小ドラッグストアで働くメリット
■スタッフや店舗の裁量権が比較的大きい
中小ドラッグストアで働くメリットは、店舗やスタッフの裁量権が比較的大きいことです。
大手の場合はマニュアル化されている部分も多いですが、中小では地域特性に合わせた柔軟な経営を行っている企業が多い傾向が見られます。
その風土から、積極的に店舗運営に関わっていくことができるでしょう。
■マネジメントや経営について学ぶチャンスがある
規模の小ささゆえ本社との距離が近いため、経営層の考えを肌で感じ、マネジメントや経営について身近で学ぶことができるでしょう。
また、キャリアを重ねる過程で昇進のチャンスも多いかもしれません。
■転勤になる可能性が低い
中小では店舗展開が一定のエリア内に限られるので、転居をともなう異動や転勤はほとんどなく、地域密着で働けることもメリットです。
家族や住宅の関係から転居が難しい方でも安心して勤務できます。
ただし、中小のドラッグストアの場合、他大手との提携や子会社化により働く環境が変わってしまう場合も起こりえます。
中小ドラッグストアで働くデメリット
■教育体制や研修制度が整っていない場合が多い
採用規模が大きくないため、大手に比べて教育体制や研修制度が整っていないケースも多いでしょう。
上司や先輩から直接ノウハウを学ぶ必要があり、人や環境によって成長が左右されるかもしれません。
■人員に余裕がなく、労働時間が長くなる可能性がある
大手に比べて人員に余裕がない傾向もデメリットのひとつです。
働く店舗によっては定時に退勤できないこともあるでしょう。
とはいえ、大手のように24時間営業や長時間営業を行っているドラッグストアはさほど多くないため、労働時間の負担が極端に大きくなるリスクはかえって少ないかもしれません。
■働き方の選択肢や福利厚生などは十分でない場合が多い
待遇面では大手の方が有利でしょう。中小にはそもそも大手のような全国職がなく働き方が選べないこと、給与体系が整っていないことなどが背景にあります。
また、福利厚生制度も大手の方が進歩的な場合が多いです。
転職先として検討する場合には、募集要項などをよく確認してみる必要があるでしょう。
自分に合っているのは大手?中小?
大手・中小のドラッグストアの特徴や、働くうえでのメリット・デメリットを見てきました。
これらを踏まえて大手に向く方・中小に向く方をまとめていますので、転職先を考える際に参考にしてください。
大手ドラッグストアが向いている方
大手ドラッグストアが向いているのは、整った環境の中で働きたい方や、より高い給与水準を望んでいる方です。
大手は全国転勤を受け入れることで給与水準を上げられるほか、社内資格や昇格試験などの評価制度も整っているため、将来的な目標に向かって努力しやすい環境といえます。
業績が安定しており、賞与の額が期待できるのも大手ならではの魅力で、安心して働き続けることができるでしょう。
また、幅広い業務に携わりたい方にも、大手の方がチャレンジの機会が多いでしょう。
大手では新業態の出店や、プライベート商品の開発など、中小ではできない経験を積める可能性があります。
中小ドラッグストアが向いている方
中小のドラッグストアが向いている方は、地元密着で働きたい方です。
中小は大手のような異動や転勤はほとんどなく、現在の生活を維持しながら働けます。
大手のように、望まぬ地方転勤辞令を受けて転職せざるを得なくなる事態に陥ることもありません。
また、自らの手腕を発揮したい方にも、中小が向いているかもしれません。大手はどうしてもマニュアル化されている部分が多く、自分のやり方が認められない可能性があります。
中小は比較的柔軟ですので、どんどんアイディアを出して実行していくことができ、仕事にやりがいを感じられるでしょう。
お客さまとしっかり向き合って接客したい方も、地元密着の中小の方が向いている可能性が高いです。
転職で何を実現したいかを考え、自分に合った働き方を
大手と中小のドラッグストアにおける働く環境や年収の違いについて紹介しました。
大手と中小では、それぞれ異なった特色があり、どちらが優れているというわけではありません。
安心して長く働くには、自分の希望する働き方に応じて、適した転職先を選択することが重要です。
まずは、転職で何を実現したいのか優先順位を設定して、大手・中小を選ぶとよいでしょう。
ただし、今回ご紹介したのはあくまで一般的に言われる傾向に過ぎません。
実際の社風や働く環境について知り転職を成功させたいなら、それぞれの会社の事情を良く知る専門の転職コンサルタントへの相談をおすすめします。

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