登録販売者の働き方
2021-08-27
【ドラッグストアの働き方】「転勤あり」の職種を選ぶ5つのメリット
・Before
・After
とくに大手のドラッグストアでは、選択した働き方によって転勤がある場合も少なくありません。転勤をともなう職種は負担が大きいと敬遠される方もいますが、実は多くのメリットがあります。 今回は、ドラッグストアで選択できる「転勤あり」の職種・ナショナル職の概要やメリットについてお伝えします。
企業が全国転勤を行う目的は?
まずは、企業が全国転勤を行う目的について見ていきます。転勤は企業にとってコストのかかる施策ですが、それでも行う理由はどこにあるのでしょうか。
社員の育成
1つ目は、社員に様々な経験を積ませ成長を促すためです。
様々な人との関わりで対人スキルを磨いたり、環境変化への対応力を身につけたりして、ゆくゆくは企業を背負って立つマネジメント人材を育成したいと考えています。
最適な人材配置
全国転勤によって、エリア内に限定されず必要な人材を必要なポジションに配置することができます。
また、社内での人材の偏りを防ぐ効果もあるでしょう。
組織の活性化
社員が一定期間で入れ替わることで店舗の雰囲気に変化が生まれ、組織の活性化が期待できます。
売り上げの悪い店舗や人間関係が悪化している店舗などは、人員の入れ替えによって状況が好転する場合も少なくありません。
ドラッグストアで選べる働き方とは?
働き方改革が進むにつれ、全国に店舗を展開する大手ドラッグストアでは、多くの企業で正社員に複数の職種区分が設けられ自分に合った働き方が選択できるようになりました。
企業によって呼び方や範囲が異なることもありますが、一般的に次のように区分されています。
エリア職/社員
エリア職は、転居を伴う転勤のない職種区分です。働く事業所の変更はありますが、自宅から通える一定の範囲に限られています。
現在の生活環境を変えずに働きたい方や、通勤時間の心配をしたくない方、地元密着で働きたい方に適した働き方です。
リージョナル職/社員
リージョナル職は、転勤はあるものの範囲が一定の拠点地域内に限られる職種区分のことを言います。
範囲は企業によって異なりますが、たとえば隣接県まで、直線距離で100km以内などの規定があり、エリア職よりも広い範囲で働くことになるでしょう。
異動は問題ないものの、拠点から大きく離れることは難しいといった場合に適した職種区分です。
ナショナル職/社員
ナショナル職は全国転勤が発生する職種区分です。全国各地で働く可能性があり、多様な経験を積める働き方と言えるでしょう。
年収や昇級などで優遇される場合が多いため、キャリアアップを目指す方に向いています。
ナショナル職は人気がない?その理由とは
前述の通り転勤が伴うナショナル職は、避けたいと考えている方が少なくありません。その理由について見ていきましょう。
引っ越しや各種手続きなどの手間がかかる
引っ越しには、準備や荷造り・荷ほどきなど大きな手間がかかります。
さらに、引っ越し後には役所での住所変更など、各種手続きに追われることになります。
転勤のたびにこれらの手間が発生すると、負担に感じてしまうこともあるでしょう。
職場での人間関係を一から作りなおす必要がある
転勤があるたびに、新しい土地で人間関係を構築しなければなりません。
店舗スタッフとの関係のみならず、お客さまからの信頼を獲得するにもある程度の時間がかかるでしょう。
プライベートの環境も大きく変わる
職場環境だけでなく、プライベートの知人、友人関係にも変化があるでしょう。
家族とともに転居する場合には、家族それぞれの環境も変わるので配慮が必要になります。
また人間関係だけでなく、信頼できる病院や美容院などの施設も新しく探さなければなりません。
転勤ありのナショナル職を選ぶ4つのメリット
前述の通り、全国転勤は公私ともに負担がかかることは否定できません。
一方で、転勤ありのナショナル職には多くのメリットがあります。それぞれ見ていきましょう。
ほかの職種に比べ給与が高い
ナショナル職は全国転勤があることから、ほかの職種に比べて基本給与が高く設定されています。
企業によっては70万円~100万円ほど優遇されている場合も。また、賞与の算定にも差があったり、手当が支給されたりする企業もあります。
キャリアアップが早い
企業はマネジメントを任せる社員を選ぶ際に、モチベーションの高さや店舗経験の豊富さなども1つの基準として見ています。
ナショナル職を選択することでどちらもアピールできるため、ほかの職種に比べてキャリアアップも早くなる可能性が高いと言えるでしょう。
とくに店舗拡大中の企業では、転勤で新店の店長に抜擢されることも少なくありません。
また、企業によっては役職に就くためにはナショナル職が条件とされる場合もあります。
よりやりがいの大きな仕事にチャレンジできることもナショナル職を選ぶメリットです。
新しい人間関係ができる
転勤によって全国各地に人脈が広がります。仕事上の人間関係はもちろんプライベートでも新たな交流の機会が増えると、今後も様々な場面で助けられるでしょう。
また、多くのスタッフが一緒に働くドラッグストアでは、人間関係に問題が生じストレスになるケースも少なくありません。
しかし転勤があれば働く環境をリセットできるため、問題を抱えたまま働き続けずに済むことも大きなメリットです。
引っ越し費用や家賃を会社が補助してくれる
原則、引っ越し費用は企業が多くの部分を負担してくれます。
加えて、家賃補助や社宅が利用できる企業もあります。なかには家賃の8割が企業負担になる場合も。
社宅が利用できれば引っ越しが増えても敷金・礼金や更新料などの出費もなく、住居費を大きく節約できるでしょう。
入社後に職種区分は変更できる?
ナショナル職やエリア職などの職種区分は入社時に選択できます。
しかし、実際に働き出してみると「もっと活躍したい」「ライフステージに合わせた働き方がしたい」と感じることもあるかもしれません。
そのような場合には、職種区分の変更申請ができる会社がほとんどです。
毎年や3年ごとなど、定期的にキャリアの見直しができるようになっています。
入社時はナショナル職でキャリアアップを図り、子育て期はエリア職に変更するなど、自身に合った働き方を実現できるでしょう。
「転勤あり」のみで敬遠せず、まずは情報収集を
ドラッグストアを運営する多くの企業では、転勤あり・なしの職種区分を希望に応じて選択できます。
全国転勤ありの働き方は大変というイメージが一般的ですが、そのぶんキャリアアップや給与面で得られるメリットも大きいものです。
また、全国各地で働くことにより様々な経験ができ、仕事においてもプライベートにおいても大きな財産となるでしょう。
職種区分は、自身の希望やライフステージに応じて柔軟に変更することもできます。
ぜひ全国転勤可能な働き方ができるナショナル職にもチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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