登録販売者の働き方
2021-10-15
ドラッグストアで働く登録販売者の仕事は?求められるスキルや1日のスケジュールも解説!
・Before
・After
ドラッグストアの店舗数増大に伴い、登録販売者の需要も高まりつつあります。しかし、仕事内容や必要なスキルが気になって一歩が踏み出せない方もいるのではないでしょうか。今回は、ドラッグストアで働く登録販売者の仕事内容を詳しくご紹介します。求められる役割やスキル、1日の勤務スケジュールなどを解説しているので参考にしてみてください。
ドラッグストアでの登録販売者の主な仕事
登録販売者の仕事は、店舗によってやや違いがあります。
ほとんどがレジ業務のところもあれば、品出しや接客メインのところも。ここでは、主な仕事内容を見ていきましょう。
接客
接客については基本的にドラッグストアで必須の業務と言えます。
医薬品についてお客さまから相談を受けた場合は適切な情報共有を行ったり、悩まれている様子を見たら登録販売者のほうから声をかけたりする場合もあるでしょう。
お客様への声掛けをどの程度行うかは企業ごとに接客への方針が異なるため、事前に確認しておくと安心です。
品出し
納品された商品を売り場へ補充していく品出しも大事な仕事の1つです。
ドラッグストアの規模などによって、医薬品コーナーを中心に任されることもあれば、店舗全体の品出しを任されることもあります。
品出しをしながら売れた商品を奥から手前側に出す「前出し」や、乱れたPOPをきれいに戻すなどの作業も必要です。
忙しいときは品出しのスピードが売れ行きに追いつかず売り場が乱れてしまうこともあるので、正確さとスピーディーさが求められます。
どこにどの商品があるのかを瞬時に判断する必要があるため、売り場の位置を覚えるまでは大変な業務と言えます。
レジ作業
レジ作業をこなしつつ、お客さまに医薬品の説明をしたり相談に乗ったりします。
1日のなかでレジに入る時間、品出しをする時間などタイムスケジュールが組まれている場合もあります。
売り上げの大きい店舗ほどレジ作業が中心になりやすく、比較的落ち着いた店舗では時間ごとに仕事内容が割り振られている場合が多いでしょう。
POP・チラシ作り
売り上げを伸ばしたい商品や割引が入る商品にはPOPをつけている店舗も少なくありません。
なかにはPOPやチラシ制作専用のソフトを導入している店舗もあります。
その場合は、デザインを選び、文字を入力して印刷すれば作れるので、使い方さえ覚えればそれほど難しい作業ではないでしょう。
また、スタッフが手描きでPOPやチラシを作成する場合もあります。
一方で、スタッフによるPOPやチラシの作成が禁止とされている企業もあり、方針は様々です。
売り場づくり
梅雨が近づくころには水虫薬や防虫剤、冬が近づいてくれば風邪薬、春になれば花粉症の薬など、季節や注力する商品に合わせて定期的な売り場の変更が必要です。
また、新商品が出たり、カットする商品があったりする際もその都度変更していきます。
注力する商品は企業の本部から売り場のつくり方に関する指示が出る場合が多いものの、そのほかの商品は店舗ごとに売り場をつくってよいとする企業も少なくありません。
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1日の仕事の流れは?
多くのドラッグストアは、朝から出勤する早番と、昼から業務開始する遅番、営業時間が長い場合は中番とに勤務時間が分かれています。
ここでは9時に開店するドラッグストアを例に、フルタイムで働く早番の一般的な仕事の流れを見ていきましょう。
7:30 出勤
出勤したら着替えてタイムカードを打ちます。
7:40 朝礼
5~10分ほどで、店長や副店長などその日の責任者が朝礼を行います。
内容は売り上げや粗利の目標確認、推奨販売品の売り上げ推移、その日に行われる販売促進イベントの確認などです。
7:45 開店準備
売り場の電気をつけたりBGMを流したり、駐車場や売り場を清掃したりと、開店に向けた準備を行います。
納品物がある場合は、開店するまでにできるだけ片付けられるよう売り場に出しておきます。
9:00 開店
開店後は接客やレジ業務を行います。
合間をぬって品出しや売り場変更、POP作りや貼り替えなどを行うこともあるでしょう。
13:00 休憩
遅番が出勤するあたりのタイミングでお昼休憩に入ります。
ランチはお弁当屋やパン、カップ麺を買ってきてバックヤードで食べる方が多いようです。
14:00 業務再開
休憩が終わったら午前中にやり残した仕事のほか、接客やレジなどを行います。
17:00 退勤
退勤前に日誌の記入などの事務作業を行う場合もあります。
遅番の場合は、早番のように納品物を片付ける作業がほとんどありません。その代わり、売れた商品を補充していく品出しの業務が増える傾向にあります。
また閉店作業や業務日誌の記入、レジ閉めや両替なども行います。
このように、早番と遅番とでは仕事内容が少し異なるためおさえておきましょう。

ドラッグストアで働く際に必要なスキル
登録販売者は医薬品に対する知識をもっていることを証明する資格です。
しかし、実際にドラッグストアで働いているとほかにも様々なスキルを要求されます。
コミュニケーションスキル
登録販売者として働くうえでコミュニケーションスキルは欠かせないでしょう。
お客さまに対しては、相談を受けた際は症状などを聞き出して最適な医薬品を提案する必要があります。
症状の聞き出し方によってはお客さまに不快な思いをさせたり不安にさせたりする可能性があるため、慎重な対応が求められるでしょう。
また、ドラッグストアは雇用形態や年齢、役職が様々なスタッフとスムーズに連携を取りながら仕事を進めなくてはなりません。
お客さまだけでなく、同僚とのコミュニケーションを円滑に行える力も必要です。
臨機応変に対応するスキル
ドラッグストアで働いていると、お客さまから予想外の質問をいただくことも多くあります。
レジ対応中やほかのお客さまへの接客中など、手が離せないタイミングで聞かれることもあるでしょう。
そのようなときに慌てず、落ち着いてその場に合った対応ができる臨機応変さ求められます。
薬剤師との連携スキル
要指導医薬品や第一類医薬品は薬剤師しか販売できません。
そのため、これらの医薬品を希望されるお客さまが来店したら、薬剤師と接客を代わってもらう必要があります。
その際、「○○の症状で××のお薬が欲しいそうです。以前にも使ったことがあるとおっしゃっていました」など、薬剤師がスムーズに接客に入れるよう端的な情報共有を意識しましょう。
自分に合ったドラッグストアは?転職前の確認ポイント
ドラッグストアとひとことで言っても、企業の方針や店舗規模、立地などによって、雰囲気や業務内容は様々です。
自分に合ったドラッグストアで働くためにも、転職前には次の項目をしっかり確認するようにしましょう。
ただ、給与や待遇の話はどうしても自分では確認しづらいものです。
そのようなときは、転職コンサルタントに相談するとそれとなく企業に確認してくれたり、必要に応じて交渉してくれたりする場合があります。
聞きづらいことがある場合は、まず転職コンサルタントに相談してみましょう。
お客さまと積極的に関わりたい方
接客やカウンセリングに力を入れているドラッグストアがおすすめです。
なかでも医薬品専用のカウンターやレジがある店舗であれば、しっかりと時間をかけてお客さまと関わることができるでしょう。
ワークライフバランスを保ちながら働きたい方
1日の勤務時間、有給休暇や産前産後休暇などは希望するタイミングでしっかり取れるのかなどを確認します。
制度だけあっても実際に活用されていなければ意味がないので、実績があるかどうかも見ておきましょう。
登録販売者としてのスキルや知識を継続的に身につけていきたい方
薬や疾患についてはもちろん、健康食品や化粧品など、ドラッグストアでは幅広い知識が要求されます。
勉強を怠ればすぐに知識が古くなってしまうため、継続的な自己研鑽が必要です。
企業によっては登録販売者向けの研修や勉強会、eラーニングなどが準備されているため、スタッフのスキルアップのための環境が整っているか事前に確認しておくとよいでしょう。
エリアをしぼって働きたい方
ドラッグストアでは店舗異動が起きることは珍しくありませんが、その範囲は企業によって異なります。
決まった地域で勤務したいと考えている方は、全国展開を行っていない中小企業か、大手企業のなかでも地域限定の働き方ができるところを選択するとよいでしょう。
高年収で働きたい
年収を上げていきたいと考えている場合は、全国転勤のある企業がおすすめです。
地域限定で働く方と全国転勤を前提として働く方では、後者のほうが給与が高く設定されている傾向にあります。
また、新店舗に店長として異動するなど、昇級のチャンスも比較的多くなるでしょう。
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登録販売者の主戦場、ドラッグストアでイキイキと働くために
ドラッグストアで働く登録販売者の仕事は、主に接客や品出し、レジやPOP作り、売り場作りなどがあります。
どの業務も、円滑に進めるためにはコミュニケーション能力が必要となります。
医薬品以外に日用品や化粧品などに関する知識も必要となるため、自分で調べたり詳しいスタッフに聞いたりなどする必要もあるでしょう。
ドラッグストアは店舗や企業によってメインとなる業務内容やお店の雰囲気が大きく異なります。
自分に合ったドラッグストアで働くためにも転職前はしっかりと気になる点について確認しておきましょう。
自分で聞きづらいことは転職コンサルタントを活用してみてください。あなたの代わりに気になることをしっかりと調べてくれます。

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