転職活動の基本
2021-11-26
コロナ禍での登録販売者の転職事情は? 成功事例から見るポイントを解説
・Before
・After
新型コロナウイルス感染拡大の影響で先行き不透明な状況が続くなかでも、キャリアアップを見越して転職を検討している方は少なくないのではないでしょうか。しかし同時に、「コロナ禍での転職は難しいのではないか」「転職のハードルが高まっていそう」など不安もあることでしょう。 今回は、登録販売者の転職市場に起きている変化や、コロナ禍での転職を成功させるポイントを解説していきます。実際に転職を成功させた事例も紹介しますので、活動の参考にしてみてください。
公開日:2021年3月12日
更新日:2021年11月26日
登録販売者の転職市場に起きている変化
新型コロナウイルスは、ドラッグストア業界を含めて転職市場に大きな影響を与えました。
とくに1回目の緊急事態宣言以降は、あらゆる業界が採用に消極的になり、ストップしていた企業も多くあります。
登録販売者の活躍の場であるドラッグストア業界でも、未曾有の事態かつ先行きが見えない状況から、既存従業員の雇用を守るため採用を止めていた企業がほとんどでした。
しかし2020年の夏ごろからは、通常通り採用を再開する企業も増えています。背景には、生活の基盤がそろうドラッグストアの需要はコロナ禍で伸びており、新規出店を行う企業が出てきたことなどが挙げられます。
一方で、訪日外国人客がお客さまの多くを占める都市型店舗や駅前店舗では、インバウンド需要の低下から厳しい状態が続いているところも少なくありません。
このような店舗を中心とした企業では、コロナ禍前と比べ採用基準が上がっており、店舗管理者要件を満たすことが応募の必須条件になるなど即戦力を求める傾向が強くなっています。
コロナ禍で転職して大丈夫?成功のポイントとは
コロナ禍でも転職を成功させるためには、大きく分けてスキル面とマインド面のポイントがあります。
【スキル面】店舗管理者要件を満たしている
店舗管理者要件とは、単独で第2類・第3類医薬品を販売するために満たさなければならない条件のことで、過去5年間に2年間(1920時間)の実務経験を要します(※)。
店舗管理者要件を満たしていない場合、店舗管理者の監督下でなければ医薬品の販売が認められません。つまり、ひとり立ちまでに時間がかかるといえます。
その点、店舗管理者要件を満たす登録販売者は、転職後すぐに1人で医薬品の販売を行えるため即戦力としての働きが期待できます。
ドラッグストア業界では新規出店を積極的に行う企業も増えているため、すぐに活躍してもらえ、時間をかけず店長を任せられる人材を求めているのです。
※管理者要件を満たすための条件はいくつかあります。実務経験の数え方、管理者要件については以下の記事で詳しく解説しています。
▼参考記事
【2021年8月改正】登録販売者の店舗管理者要件が緩和!経過措置の終了についても解説
【マインド面】前向きに仕事に取り組む姿勢や将来のキャリアプランが見える
気持ちの面では、様々な業務に前向きに取り組む姿勢を見せることが重要です。大変な状況のなかで、「地域に貢献したい」「人の役に立ちたい」といった熱意を伝えられると良いでしょう。
避けたいのは、コロナ禍での業務に対する不安を口にすることです。採用担当者からは「お客さまを前にしっかりと接客できるのか」「店舗応援や異動に消極的なのではないか」などと思われ、マイナスイメージを与えてしまう可能性があります。
感染対策を万全に行っている企業がほとんどなので、安心して業務に積極的に取り組む意識を伝えましょう。
どうしても不安がぬぐえない場合は、直接採用担当者に伝えるのではなく、まずは転職コンサルタントに相談してみることをおすすめします。
また、「これまでの経験をしっかりとアピールする」ことはコロナ禍にかかわらず重要な要素になります。
培ってきた経験と実績を具体的なエピソードを交えながら話したうえで、転職後どのような登録販売者になりたいかもあわせて説明しましょう。内容はもちろんですが、なにより自信をもって話すことが重要です。
▼参考記事
【転職コンサルタント直伝!】登録販売者の転職、成功のポイントは?
【事例紹介】コロナ禍でも転職を成功させた例
ここでは、実際にコロナ禍で転職を成功させた事例を紹介していきます。これからの転職活動の参考にしてみてください。
事例①
・20代女性
・東北在住
・登録販売者としての就業経験なし
・ビジネスホテルからドラッグストアへ転職
もともとビジネスホテルで接客業をしていましたが、コロナ禍でお客さまが減ったことで経営に不安を感じ、登録販売者の資格を取得しました。
登録販売者としては未経験ですが、柔軟性があるため今までの接客経験が生かせることをアピール。長期的に働く意欲があることもあわせて伝えました。
また、募集強化エリアだったことも未経験ながら転職に成功したポイントです。募集状況は常に変動するため、早めに転職活動を始めることでチャンスを掴む可能性が高くなります。
事例②
・20代女性
・関西在住
・登録販売者として1年9ヶ月の経験あり
・パートから正社員へ転職
コロナ禍でパートのシフトが減少したことをきっかけに転職活動を開始。今後の不安から正社員へのキャリアアップを目指しました。
面接では、登録販売者になったきっかけ、正社員になりたい理由、正社員になってからどのように活躍できるかについて、ストーリー性を持たせてアピール。
採用担当者に対し、自分と一緒に働くイメージ具体的に持ってもらえたのが成功のポイントです。
また、柔軟な働き方ができることや接客業に欠かせない明るい性格を伝えた点も功を奏しました。
事例③
・50代女性
・数社のドラッグストアを経験し、コールセンター業務へ転職
コロナ禍のため、できるだけ接客機会を減らしたいと考え転職活動を開始。そのなかで、自分の理想に合うコールセンター業務を選択しました。
新型コロナウイルスの感染拡大によって、今後の働き方について見直すきっかけにもなった方も多くいるでしょう。コールセンターなど、新しい登録販売者の活躍の場も増えています。
まずは感じている不安や悩みを明確にしたうえで、それを解消できる企業はどこか転職コンサルタントへ相談してみましょう。
希望の働き方を実現するために、転職成功のポイントをおさえましょう
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、登録販売者の採用も一時はストップしていた企業も多かったものの、現在はほとんどのところで通常通りの採用に戻ってきました。
コロナ禍で転職を成功させるには、スキル面とマインド面の両立が重要です。とくに店舗管理者要件を満たしていれば転職に大きく有利といえるでしょう。
ただし、未経験でも転職を成功させた方もいます。まずは今までの経験やスキル、今後のビジョンについて、自信をもって明確に伝えられるかどうかがチャンスをつかむカギとなるでしょう。
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