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2021-11-09
登録販売者販売従事登録について!従事登録をする際に必要な書類や注意点について
・Before
・After
登録販売者試験に合格後、登録販売者として一般用医薬品の販売に従事するためには、登録販売者販売従事登録が必要です。また、すでに十分な実務経験がある方の場合、実務従事証明書があれば、合格後すぐに登録販売者として働くことができます。 そこで今回は、登録販売者販売従事登録の概要と申請方法の他、申請時に必要な書類の内容などについて説明します。さらに、登録販売者になるために必要な実務従事証明書や、販売従事登録をしたあとの登録販売者の働き方についても解説します。
公開日:2020年3月16日
更新日:2021年11月9日
登録販売者販売従事登録とは何か
まず、登録販売者制度ができた背景や、登録販売者販売従事登録とはどういったものなのかについて解説します。
登録販売者制度ができた背景
登録販売者は2009年に新設された、一般用医薬品を販売するための資格です。登録販売者が販売できるのは、一般用医薬品の9割以上を占める第2類・第3類医薬品です。
登録販売者制度ができた背景には、深刻な薬剤師不足と、それにともなう無資格者による医薬品販売の横行がありました。
また、ドラッグストアの店舗数拡大や24時間営業店舗の増加なども、登録販売者制度設立に大きな影響を与えたといわれています。
そこで、知識のない無資格者による医薬品の販売を防ぎ、正しい知識や情報を利用者に伝えるための新しい資格制度として「登録販売者制度」が誕生したのです。
登録販売者販売従事登録とは?
登録販売者販売従事登録とは、試験に合格した人が登録販売者として一般用医薬品の販売をおこなうために必要な登録制度です。
販売従事登録をおこなわなければ、登録販売者試験に合格していても登録販売者として業務に従事することはできません。
なお、販売従事登録をする際には、雇用証明書が必要です。そのため、就職が決まっていない人は申請することができません。
ちなみに、販売従事登録をした後に勤務先を変更した場合でも、販売従事登録をし直す必要はありません。
登録販売者販売従事登録で必要な書類とは
販売従事登録をおこなうと、登録販売者販売従事登録証が発行されます。
ここでは、登録証発行に必要な申請書類や申請方法などについてまとめます。
登録販売者販売従事登録の申請先はどこ?
登録販売者販売従事登録の申請先は、勤務先がある都道府県です。自分の居住地や登録販売者試験の受験地ではないので、注意しましょう。
申請書類等の提出先は、都道府県の保健福祉課や薬務課などです。自治体によって名称が異なるので、自治体のホームページで確認をしてください。
登録販売者販売従事登録の申請時に必要な書類
登録販売者販売従事登録の申請に必要な書類などは、以下のとおりです。
- 登録販売者販売従事登録申請書(各都道府県ウェブサイトや保健所で入手可能)
- 登録販売者の合格通知書(合格証書)
- 戸籍謄本、戸籍抄本または戸籍記載事項証明書(発行から6ヶ月以内のもの)
- 医師による診断書(診断日から3ヶ月以内のもの)
- 雇用関係を示す書類(雇用証明書など)
- 登録手数料(都道府県によって金額が異なるので要確認)
なお、⒋診断書と⒌雇用証明書についても、書式を自治体のウェブサイトからダウンロードできることがあります。
登録販売者販売従事登録の申請方法
提出方法は都道府県によって異なりますが、郵送あるいは担当課に直接提出のいずれかを選択することが多いです。
提出書類の内容によっては郵送が認められないこともあるので、事前にウェブサイトなどで確認しましょう。
提出書類の内容に不備がなければ、登録販売者販売従事登録証が交付されますが、即日発行ではありません。自治体によっては、2週間程度かかることもあるようです。
販売従事登録証を活かす働き方
販売従事登録証が交付されると、「研修中」の登録販売者として働くことができます。
直近5年以内に2年以上(且つ累計1920時間)の実務経験を積むことで管理者要件を満たし(※)、一人で医薬品の販売に従事することができます。
店舗のマネジメント業務を任されることもあります。
※管理者要件を満たすための条件はいくつかあります。実務経験の数え方、管理者要件については以下の記事で詳しく解説しています。
▼参考記事
【2021年8月改正】登録販売者の店舗管理者要件が緩和!経過措置の終了についても解説
実務従事証明書の取得について
販売従事登録をして登録販売者として働き始めても、管理者要件を満たさなければ一人で医薬品の販売に従事することはできません。
試験合格前から同じ職場で働いている場合には特に問題は生じませんが、転職などで勤務先が変わっている場合には前職の企業に実務従事証明書を発行してもらいましょう。
実務従事証明書は、実務経験期間が2年未満でも企業に発行を請求することができます。
転職の際など、現在の実務経験年数を証明する際には就業先に依頼して発行してもらうようにしましょう。
登録販売者としての働き方
登録販売者の就職先は、ドラッグストアだけではありません。医薬品を販売するコンビニエンスストアやスーパーマーケット、ホームセンター、コールセンターなども増えています。
また、調剤薬局もあり、調剤事務業務をメインとしながらも店舗にあるOTC医薬品の販売ができる存在としてニーズがあります。
さらに、試験のときに得た知識を活かして、漢方薬局などに就職することもできます。さらに、キャリアを積んで独立・起業することも不可能ではありません。
なお、業務形態によっては、一般商品の販売や品出し、発注、陳列などの業務も求められます。また、経験を積んで店舗管理者要件を満たすと、スタッフのマネジメントなどを任されることもあります。
このように多種多様な働き方を選べることが、登録販売者の魅力の一つといえるでしょう。
まとめ
登録販売者試験に受かったら、すみやかに登録販売者販売従事登録をおこないましょう。
販売従事登録は、提出書類の内容により申請方法が限定されることもあります。
登録証の交付には2週間ほどかかることもあるので、申請先である都道府県のウェブサイトなどを事前に確認し、遅れることなく登録証を手に入れられるようにしましょう。
販売従事登録をしたら、いよいよ登録販売者としてのキャリアがスタートします。経験を積み、知識を活かして活躍の場を広げましょう。
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