転職活動の基本
2024-12-06
ドラッグストアの登録販売者のノルマはきつい?リアルな声と接客で大切なこと
・Before
・After
ドラッグストアで働く登録販売者には、販売ノルマが課される場合があります。なかには「ノルマがきつい」と感じてしまう方もいますが、実情はどうなのでしょうか。今回は、ドラッグストアなど登録販売者の職場でノルマが発生しやすいケースや、ノルマのメリット・デメリット、働く際に意識したいポイントも紹介するのでチェックしてください。
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ドラッグストアで働く登録販売者にノルマはある?
ドラッグストアで働く登録販売者には、販売ノルマが課せられることがあります。
とくに、推奨品販売やPB商品(企業のプライベートブランド)は、お客さまの症例を聞いたうえで代替え可能ならそちらを優先的におすすめするといった販売目標が発生しやすいです。
一般的にドラッグストアでは食品や日用品、NB品(大手メーカーの医薬品)を非常に安く提供しています。
利益を出すためには手頃な商品をきっかけに来店してもらい、粗利率の高い推奨品やPB商品もあわせて購入してもらう必要があります。
よって、ドラッグストアで働く登録販売者にはノルマが課されることが多いと言えます。
ただ、登録販売者はお客さまのお悩みにあわせた商品を紹介することが主な役割のため、推奨品やPB商品の販売はあくまで販売目標とされることが多いでしょう。
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比較的ノルマが多いといわれる職場 | 比較的ノルマが少ないといわれる職場 |
---|---|
・家電量販店 ・製薬会社の営業 ・配置薬販売 | ・スーパー・コンビニエンスストア ・調剤事務 ・介護施設・訪問介護 |
ノルマが課される職場は、ドラッグストア以外にもさまざまです。
ノルマが多い傾向がある職場、少ない傾向がある職場をそれぞれ紹介します。
比較的ノルマが多いといわれる職場
・家電量販店
家電量販店は店舗全体にノルマが課せられている場合が多く、医薬品も例外ではありません。
また、店舗だけでなく個人別にノルマが設定されていることもあり、登録販売者は医薬品や健康食品などに売り上げ目標が課せられます。
家電量販店はメインで扱う商材が医薬品ではないため、場合によってはインターネット回線やクレジットカードの契約など、登録販売者資格に関係のないノルマがつくこともあるようです。
・製薬会社の営業
登録販売者が活躍できる職場のなかでも、とくにノルマが大変な業種だと言えるでしょう。
会社によっても異なりますが、基本的には毎月、個人別に売上金額の目標が立てられます。
MR(医薬情報担当者)として営業する場合、医師や薬剤師など医療関係従事者を相手に営業を行わなければなりません。
より高度なビジネススキルや医薬品の知識が求められます。
ノルマ達成有無によって給与や昇給にも大きくかかわるため、プレッシャーを感じる場面も多いでしょう。
・配置薬販売
配置薬販売も営業職であるため、個人別の売上目標が立てられます。
登録販売者が就きやすい仕事のなかでは、ノルマ達成のためとくに労力を要する業界の一つです。
基本的には、2~3カ月おきに顧客を訪問し、救急箱の点検をします。
それだけでは目標金額が達成できないため、サプリメントや栄養ドリンクなどの医薬品・健康食品の紹介をして客単価を上げるのが一般的です。
新規顧客の獲得目標もあるので、飛び込み営業をすることもあります。
比較的ノルマが少ないといわれる職場
・スーパー・コンビニエンスストア
医薬品がメイン商品ではなく、全体に占める売上金額も低いため、比較的ノルマが少ないといわれています。
医薬品の取り扱いが豊富にあるわけではないため、ドラッグストアのように「大量仕入れ・大幅値引き」による来店促進も行っていません。
・調剤事務
登録販売者は、調剤薬局で患者さまの受付やレセプト作成業務をおもに担当します。
OTC医薬品を取り扱う調剤薬局もありますが、メインは処方箋であるため、ノルマが課されることは少ないようです。
それよりも患者さまを待たせないように、効率よく事務や会計を行うことに注力する必要があります。
・介護施設・訪問介護
介護施設や訪問介護の現場では、利用者さまやご家族に医薬品の説明や飲み合わせのアドバイスなどを行います。
医薬品を直接販売する必要はありません。

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登録販売者が活躍できるドラッグストア以外の職場とは?
【ノルマの有無別】登録販売者にとってのメリット・デメリット
ノルマがある職場 | ノルマがない職場 | |
---|---|---|
メリット | ・キャリアアップのチャンスがある ・収入や評価に反映されやすい | ・ノルマを意識せず接客に携われる ・お客さま中心の接客がしやすい |
デメリット | ・ノルマ達成が目的の接客をしてしまう ・残業や勤務の負担が増える | ・収入や評価として反映されにくい ・モチベーションの維持に影響することもある |
ノルマの有無は登録販売者にとって、メリット・デメリットがあります。
自分が将来どんな登録販売者になりたいかを考えて選ぶのがおすすめです。
登録販売者がノルマのある職場で働くメリット・デメリット
メリット | デメリット |
---|---|
・キャリアアップのチャンスがある ・収入や評価に反映されやすい | ・ノルマ達成が目的の接客をしてしまう ・残業や勤務の負担が増える |
ドラッグストアをはじめとするノルマがある職場では、ノルマの達成によって収入や評価として目に見える形で反映される可能性が高いです。
成果を出すことでキャリアアップのチャンスや幅が広がりやすいため、昇進や収入アップを目指したい方に向いているでしょう。
しかし、常にノルマを意識しすぎてしまう可能性も。
ノルマを気にするあまり、業務に支障が出てしまうおそれもあります。
【ノルマがある職場はこんな登録販売者におすすめ!】
- 売上をつくることにやりがいを感じる方
- 目標に向かって行動できる方
登録販売者がノルマのない職場で働くメリット・デメリット
メリット | デメリット |
---|---|
・ノルマを意識せず接客に携われる ・お客さま中心の接客がしやすい | ・収入や評価として反映されにくい ・モチベーションの維持に影響することもある |
ノルマがない職場では、常にお客さま視点に立ってのびのびとした接客がしやすいです。
「売らなければならない」といったプレッシャーが少なく、お客さまのお悩みを解決することに集中できます。
ただし、精神的な負担は少ないですが、目に見える形で収入や評価が反映されにくい点はデメリットです。
ノルマがない場合は、自分なりにモチベーションを維持する必要があります。
【ノルマがない職場はこんな登録販売者におすすめ!】
- 精神的なプレッシャーが苦手な方
- お客さまのことを一番に考えられる方
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ドラッグストアのノルマの実情は?【アンケート調査】
ドラッグストアで働く登録販売者のノルマについて、チアジョブ登販の登録販売者専任担当のコンサルタントにアンケートを実施しました。
転職希望の登録販売者の方からよく聞かれる声をまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
Q.登録販売者として働く中で販売ノルマはありますか?
A:ノルマの有無は会社の方針次第です。
A:「キャンペーン」や「コンクール」などの呼称で販売目標を掲げる会社もあります。
A:個人別の高い目標や達成しないとペナルティがある、などは少ない傾向です。
登録販売者への販売ノルマの有無は、会社の方針によって異なります。
ノルマがある場合でも基本的には個人に課されるのではなく、店舗全体の売上目標として設定される場合が多いです。
また、PB商品や季節品などに、「キャンペーン」や「コンクール」などの名前で数字目標を設定する場合もあります。
Q.販売ノルマがある職場で働くメリットは何ですか?
A:数字目標があることで、やりがいにつながります。
A:評価基準が明確であるため、ゴールを目指して業務に取り組めます。
A:数字目標の達成によって社内での評価や収入への反映、キャリアアップにつながります。
ノルマを達成すると大きなやりがいを得られるのはメリットです。
また、社内での評価が数字で判断されるため、キャリアアップを目指す手順が明確になります。
そのほか、企業によってはインセンティブが得られる場合もあり、仕事に対するモチベーションを保ちやすいです。
Q.販売ノルマがある職場で働くデメリットは何ですか?
A:ノルマが達成できないことで、精神的な負担を感じやすいです。
A:「ノルマ達成のための業務」になり、お客さまによいご案内ができなくなってしまいます。
A:お客さまに対して適切な対応ができていないことに不安を感じる場合があります。
販売ノルマが課せられていると、「売らなきゃいけない…」というプレッシャーで精神的な負担が大きくなります。
登録販売者はお客さまのお悩みに寄り添うことが大切ですが、ノルマがあると本来必要ではない商品までおすすめしてしまうケースもあるでしょう。
Q.販売ノルマがある職場はどんな登録販売者におすすめですか?
A:売上をつくることにやりがいを感じる方は向いている傾向にあります。
A:目標に向かって行動できる方はやりがいを感じやすいです。
A:数字意識が高く、お客さまへの消費の提案・販売が得意な方が向いています。
数字を追って売上をつくることにやりがいを感じる方は、ノルマがある職場でも活躍できるでしょう。
また、販売ノルマという目標に向かって行動するのは、自分自身の成長や評価アップにつながります。
登録販売者としてキャリアアップを目指す方におすすめです。
Q.販売ノルマがない職場はどんな登録販売者におすすめですか?
A:精神的なプレッシャーや押し売りが苦手な方に向いています。
A:数字目標が苦手な方や、お客さまのことを一番に考えられる方におすすめです。
精神的なプレッシャーが苦手な方は、ノルマがない職場のほうが活躍しやすいでしょう。
またノルマがない分、お客さまが本当に必要としている商品だけを販売できます。
お客さまのことを一番に考え、手助けをしたいと思える登録販売者におすすめです。
Q.販売ノルマの有無のほかに、登録販売者の転職先選びで大切なポイントは何ですか?
A:「ノルマ=つらい」と考えすぎず、転職で実現したいことを考えるのがおすすめです。
A:ノルマというよりも「数字目標」「店舗全体の目標」と捉えて、目標に対して取り組めるかどうかを考えることが大事です。
A:ゴールから逆算して能動的に働くことは多くの業界で求められるため、スキルアップを目指す方はノルマの有無もチェックしてみるとよいです。
販売ノルマの有無は、それぞれにメリット・デメリットがあります。
そのため、転職先を選ぶ際は幅広い視野を持って、自分が何を実現したいかを考えることが大切です。
ノルマがある環境で成長したい方、ノルマがない環境で丁寧な接客を行いたい方など、自分に合った職場を選びましょう。

ノルマがある職場で働くときに心がけること【登録販売者向け】
- ノルマの達成だけを意識しすぎない
- お客さま一人ひとりの不安や悩みに寄り添う
- 「お客さまの健康に役立つ」意識を忘れない
ドラッグストアなど職場の利益や売上を追求し、目標達成のためにノルマを意識することはとても大切です。
しかし、「一人ひとりのお客さまのお悩みや不安に寄り添うこと」を忘れてはいけません。
過剰にノルマを意識しすぎて、お客さまのためにならない商品を勧めることは避けましょう。
お客さまの気持ちをしっかりと考えて対応すれば、「このスタッフさんにまた相談したい」と思ってもらえます。
丁寧な接客の積み重ねが、結果として売上アップ・ノルマ達成の好循環につながっていくでしょう。
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ドラッグストアのノルマがつらいときは「転職」も視野に
どうしてもノルマがつらいと感じてしまう登録販売者も多いでしょう。
ノルマがある職場で無理に働き続けず、転職も視野に入れてみるのもおすすめです。
転職を検討した方がよい登録販売者の特徴
- 常にノルマをプレッシャーに感じている
- ノルマにとらわれすぎて楽しく接客ができない
- お客さまの不安や気持ちに寄り添う余裕がない
- ノルマ達成のために自分で商品を買い取っている など
上記の特徴に心あたりがある方は、ノルマがない職場への転職を考えるのがおすすめです。
いくら登録販売者の仕事が好きでも、「ノルマ」にとらわれすぎて接客を楽しめなければ、仕事が苦痛になってしまいます。
さらに、商品の押し売りはお客さまにもプレッシャーを与えてしまい、結果的に悪循環を招く可能性があるため注意が必要です。
楽しく仕事をするためには、自分に合った職場に転職することを視野に入れてみましょう。
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ノルマがない職場を見つけるポイント
- 求人票で「ノルマの条件」をくまなくチェックする
- 面接の際にノルマや業務内容について質問する
- 転職コンサルタントのサポートを利用する
まずは求人票を見て、「ノルマなし」などの記載があるかどうかをチェックしましょう。
また、面接時に業務内容や職場の雰囲気に関する質問とあわせて、ノルマの有無について聞いてみるのもおすすめです。
しかし、求人票だけですべてがわかるわけではなく、面接時に聞きにくいケースもあると思います。
そこで役に立つのが、チアジョブ登販の転職サポートです。
登録販売者専任担当のコンサルタントによる手厚いサポートを通して、企業の実情をより具体的に知ることができ、自分に合った職場を見つけられます。
転職でお悩みの登録販売者の方は、ぜひお気軽にご相談ください。
ノルマと上手に付き合い、登録販売者として輝こう
ドラッグストアなどで発生する販売ノルマは、登録販売者によってはプレッシャーや精神的な負担に感じてしまうでしょう。
しかし、自分自身の成長やキャリアアップ、職場の利益を上げるうえでノルマを意識することは大切です。
あまりノルマにとらわれすぎず、「お客さまの気持ちに寄り添うこと」を一番に考えましょう。
日頃から丁寧な対応を続けていれば、信頼される登録販売者として活躍を目指せます。
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【執筆者】
チアジョブ登販編集部
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