著名人コラム
2022-10-28
デリケートなお悩み(デリケートゾーン・水虫・痔など)への対処方法を教えてください。<鈴木伸悟先生のお悩み相談室!第10回>
・Before
・After
薬の成分や飲み合わせ、接客、同僚との人間関係など、たくさんの悩みや不安を抱えながらも、お客さまに最適な提案ができるよう奮闘する登録販売者。 そんな登録販売者のお悩みに、SNSや講演会、業界紙などを中心にOTC医薬品の情報発信を行う薬剤師の鈴木伸悟先生が答えます! 第10回は、対応が難しいデリケートな部位や症状に対する市販薬の相談についてです。お客さまの気持ちを汲みつつ、必要な情報を引き出す接客のコツとは…?具体的な質問の方法も解説していただきました。
お客さまからのデリケートな相談へは意図が伝わる質問を
デリケートな部位や症状へのOTC医薬品の相談に関して、「お客さまからうまく情報を引き出せない」「お客さまに質問しづらい」「どう質問したら良いかわからない」といった悩みをもつ医薬品登録販売者の方もいることでしょう。
確かにデリケートな症状の薬に関しては、薬剤師や医薬品登録販売者に相談せずにセルフで購入したいと考える方もいらっしゃいます。
やみくもに症状などを質問すると、不快に感じるお客さまもいるでしょう。
こうした場合の対応方法としては、「なぜその質問が必要か」といった理由を簡潔に説明すると良いと思います。
デリケートなお悩み(デリケートゾーン・痔・水虫)への具体的な対応方法
では、具体的な対応方法についてお伝えしましょう。
たとえば女性のデリケートゾーンのかゆみの相談の場合、次のように問いかけています。
激しいかゆみがないか、おりものの異常がないかなど確認したうえで、OTC医薬品を販売するかまたは受診勧奨すると良いでしょう。
また、痔の相談では、次のようにお伝えします。
水虫の場合は、次のような対応になります。
このように「質問をする理由」を簡潔に説明することで、いきなり「どんな症状ですか?」と聞くより詳しく答えてくださるケースが多いように思います。
症状などの詳細な情報をお客さまから引き出せれば、よりきめ細やかな対応ができると思います。
ぜひ活用してみてください。
お客さまの気持ちに寄り添いつつ適切な情報把握に努めて
医薬品登録販売者は、お客さまが不快に感じないコミュニケーションに努めることも重要です。
当然ながら、周りのお客さまに会話が聞こえないよう、説明する場所や声のボリュームなどへの配慮も求められるでしょう。
さまざまなシチュエーションを想定し、的確な質問を行ったうえで、OTC医薬品などの選択ができるように知識を習得しておくことが必須なのです。
【回答者プロフィール】
回答者:鈴木 伸悟(すずき・しんご)さん
有限会社ウインファーマ セルフメディケーション推進室室長。
薬剤師および登録販売者へ適切なOTC医薬品のすすめ方や売り場作りなどの教育に携わる。
SNSでは、大手ドラッグストアおよび調剤薬局での自身の勤務経験をもとにOTC医薬品の役立つ情報発信を行い、全国各地での講演会やコラムの連載など多方面に活躍している。
著書「薬局OTC販売マニュアル〜臨床知識から商品選びまで分かる〜 日経BP社」

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