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2025-02-28

漢方薬の飲み合わせや併用禁忌で注意すべきことは?【クラシエ薬品が解説!登録販売者向け漢方講座】

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漢方薬の飲み合わせや併用禁忌で注意すべきことは?【クラシエ薬品が解説!登録販売者向け漢方講座】

登録販売者の方々が抱える市販の漢方薬に関する疑問・お悩みに、漢方薬メーカー「クラシエ薬品」の担当者が回答!連載第5回のテーマは、漢方薬の飲み合わせです。「漢方薬は天然のもの(生薬が原材料)だから副作用はないだろう」と考える方も中にはいるかもしれません。しかし、漢方薬も薬なので副作用はあります。今回は危険な副作用を避けるために知っておきたい、漢方薬の飲み合わせについて解説します。

目次

  1. なぜ漢方薬の飲み合わせには注意が必要?
  2. 漢方薬で注意が必要な飲み合わせ・禁忌について
  3. 漢方薬をご案内するときの接客のポイント

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なぜ漢方薬の飲み合わせには注意が必要?

漢方薬は複数の生薬で構成される薬であり、併用により配合生薬が重複することがあります。

重複によって副作用の発生リスクが高まる生薬もあるため、飲み合わせには注意が必要です。

このほか、西洋薬との飲み合わせでは同薬効の医薬品や、生薬に含有される成分との重複で注意が必要となる場合もあります。

一般用漢方製剤の添付文書にも記載されている重篤な副作用には、以下のようなものがあるので覚えておきましょう。

重篤な副作用 初期症状の例
偽アルドステロン症
ミオパチー
手足のだるさ、しびれ、つっぱり感やこわばり
肝機能障害 発熱、黄疸、全身のだるさ
間質性肺炎 息切れ・息苦しさ、空咳、発熱

 

副作用が疑われる場合には、服用を中止し、状況に応じて医療機関への受診勧奨もご検討ください。

 

 

漢方薬で注意が必要な飲み合わせ・禁忌について

次に、注意が必要な漢方薬の飲み合わせについて説明します。

まず前提として、ドラッグストアなどで販売しているOTC医薬品を使って行うセルフメディケーションは、「軽度な身体の不調を自分で手当てする」ことを指します。

同一薬効の薬を併用することはこれに当てはまらない(軽度の不調でない)可能性が考えられますので、ご希望の場合、併用はお勧めせずに医療機関への受診を促すこともご検討ください。

 

漢方薬同士の飲み合わせ

漢方薬の併用で注意したい生薬として、以下のようなものがあげられます。

生薬の種類 副作用の例
麻黄
(まおう)
胃もたれ・食欲不振など胃部不快感、発汗過多・動悸など交感神経系の興奮症状
甘草
(かんぞう)
偽アルドステロン症、ミオパチー
大黄
(だいおう)
腹痛、下痢
附子
(ぶし)
動悸、のぼせ、舌のしびれ、吐き気

 

副作用の発現する量が明示されているものはありませんが、併用によって服用量が増えることで副作用の発生リスクは高まることが考えられます。

とくに甘草は多くの漢方薬に配合されているため、注意が必要です。

このほか、漢方薬には寒熱(かんねつ)・補瀉(ほしゃ)など、漢方医学の視点で見た処方の特性があります。

漢方薬の併用では、それぞれの処方特性を把握し、目的とする薬効に意図しない影響が現れないか見極めることも大切です。

 

処方薬との飲み合わせ

医療機関で処方されるお薬との併用可否は、それぞれの処方薬の添付文書に記載されている併用に注意が必要となる一般的な医薬品の欄を見て確認できます。

たとえば、肝炎などの治療薬として使用されるインターフェロン製剤は、併用禁忌として小柴胡湯(しょうさいことう)があげられています。

ただし、医師の治療方針を第一に考える必要があるため、お客さまには「添付文書を見て自ら判断せず、処方された医師などへ確認すること」をお勧めしましょう。

 

OTC医薬品(市販薬)との飲み合わせ

OTC医薬品との飲み合わせについては、添付文書に記載があるものは併用を避ける必要があります。

たとえば、大黄含有の漢方薬では添付文書の「してはいけないこと」の欄に、次のような記載があります。

本剤を服用している間は、次の医薬品を服用しないでください。

他の瀉下薬(下剤)

 

このほか、麻黄や甘草などの生薬の主成分は市販の西洋薬にも使われているため、注意が必要です。

たとえば、エフェドリン類(麻黄含有成分)やグリチルリチン(甘草含有成分)を含有する西洋薬との併用は、作用が強く出過ぎてしまったり、副作用が発現するリスクが高まったりする可能性があります。

 

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漢方薬をご案内するときの接客のポイント

OTC医薬品において、漢方薬との併用は積極的に推奨していません。

しかし、お客さまによっては併用を希望されることもあるかと思います。

漢方薬の併用を希望されるお客さまへ販売する際には、それぞれの添付文書に注意書きがないかを、まずは確認してください。

西洋薬の成分の中には、漢方薬の生薬から見出されたものもあります。

今回の例では麻黄と甘草を取り上げましたが、生薬成分との重複がないかも合わせて確認しましょう。

また、お薬に期待される効果と異なる作用が現れた際は、速やかに服用を中止するよう伝え、状況に応じて医療機関への受診勧奨も検討してください。

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【執筆者プロフィール】

執筆者:矢嶋 浩平(やじま・こうへい)さん

矢嶋浩平さん

クラシエ薬品株式会社 ヘルスケア事業部 学術部

クラシエ薬品株式会社では、OTC医薬品販売員の皆さまへ、病気の分析や漢方薬の選定など、中医学を基にした接客に活かせる情報の提供を行っています。中医学にご興味のある登録販売者の方向けにeラーニングのご用意もございますので、ぜひクラシエ薬品の営業担当までお声がけください。

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