現場で役立つ知識
2020-08-31
注目度UP!効果的なPOPの作り方【ドラッグストアの売り場づくり】
・Before
・After
ドラッグストアには、欲しい商品がすでに定まっているお客さまだけでなく、商品を選ぶ楽しさを求めて来店する方も多いでしょう。商品にお客さまを魅了する効果的なPOPを展示すると、販売促進につなげることもできます。 今回は、ドラッグストアでPOPがもたらす効果や作成のポイント、注意点などを解説します。自店で作るときの参考にしてみてください。
ドラッグストアの売り場でPOPがもたらす効果とは
POPは「モノ言わぬ販売員」とも呼ばれ、お客さまに商品の情報や魅力がより伝わりやすくなるなど様々な効果をもたらしてくれます。
POP掲載の一番の目的は、お客さまの購買意欲を高めることです。ドラッグストアでは、安価で良い商品であることをお客さまへアピールするケースが多く見られます。
その際POPを使うことで、商品の存在を知らなかったお客さまにも興味を持ってもらうことや、パッケージだけでは伝わらない商品の良さを知ってもらうことができます。お客さまが購入を迷ったときに、背中をそっと押してあげる効果が期待できるのです。
また似たような商品のなかから、買ってもらいたい品を選んでもらうためにPOPを用いることも。類似する商品のなかでも、なぜこの商品がおすすめなのか、ほかの商品と何が違うのかが伝われば、購入してもらえるきっかけとなります。
お客さまは商品選びで迷った際、スタッフに説明を求めることもあります。しかし、すべての消費者に十分な説明をすることは難しい場合もあるでしょう。そのようなときに、POPがスタッフの代わりに商品説明の役割を果たしてくれるのです。
ときには、ほか薬との飲み合わせについてなどPOPだけでは補えない質問をもらう場合もありますが、事前にPOPの情報がお客さまの頭に入っていることで、そのあとの説明もスムーズに。お客さまとのコミュニケーションを助ける働きも期待できるでしょう。
【OK例】お客さまに伝わるPOP作成のポイント
工夫をこらしたPOPをつけることで、商品の魅力がお客さまにしっかりと伝わり、購入につながりやすくなります。それでは、お客さまを魅了するPOPはどのように作ると良いのでしょうか。ポイントは主に4つです。
カラフルで目を引くPOPにする
お客さまは、明確に欲しいものがあり来店する方ばかりとは限りません。
「ウインドウショッピング」という言葉があるように、ふらっと立ち寄って良い商品がないか眺めに来る場合も多くあります。 同じような商品が並んでいるなかで、色とりどりのPOPがついている商品は、とくにお客さまの目に留まるでしょう。
伝えたいことを強調して書く
商品名や価格はもちろんですが、商品の魅力やほかとの差別化につながる情報は強調して書くようにしましょう。
たとえばドラッグストアの場合、「数量限定お買い得!」「定価より30%OFF!」「当店売上No.1!」など、お得感が伝わる数字を含めると、購買意欲を高められます。
また、「テレビで紹介されました!」や「口コミで話題!」など人気が伝わる言葉を大きく目立たせるように書くことも意識しましょう。
しっかり商品の特徴を書く
商品の特徴を具体的に分かりやすく書くことも重要です。たとえば「疲れた時や風邪の時の栄養補給に効く!」と書かれたPOPを見ても、ぼんやりとしたイメージしか伝わってきません。
なぜ疲れたときに効くのか、どのような成分が入っているのかなど詳しく書くことで、商品を使った際のイメージも浮かび、ほかの商品との違いもわかりやすくなります。
商品説明だけでなく、スタッフの言葉で書く
単なる商品説明だけでは、面白味もなく心をつかむことは難しいでしょう。
スタッフが実際に使ってみた感想や口コミで得られた情報など生の声がわかる言葉を書くことで、商品の魅力がより伝わります。
「冷え性のスタッフも愛用!指先までポカポカに」「これに変えたら、化粧持ちがよくなった、との声続出!」など、スタッフの感想や体験談は、商品をより魅力的に見せるでしょう。
加えて、スタッフの顔写真や似顔絵などを一緒に載せることで、信ぴょう性が増し、販売促進につながります。

【NG例】POP作成のときに注意すること
ポイントをおさえずやみくもにPOPをつけるだけでは、商品の魅力が伝わらず購入にもつながりません。以下4つのポイントには該当しないよう注意しましょう。
文字量が多すぎて読みづらい
訴求ポイントがまとまっておらず、文がひたすらに長いPOPではお客さまの読む気をそいでしまします。
ドラッグストアは長時間滞在する場所ではないため、POPもじっくり読まれるものではないと意識し、商品の魅力は端的にメリハリをつけて伝えるようにしましょう。
黒一色など、シンプルすぎて目立たない
数多くの商品があり、ついつい目移りしてしまうドラッグストア。そのなかで購買を促したい商品をしっかりと訴求するためには、一瞬でPOPに目をとめてもらう必要があります。
あまりにも色数が少なくシンプルなものは商品に埋もれてしまい、せっかくのPOP効果を発揮できません。
耐久性がない
POPに耐久性がないと、お客さまが触れることですぐに劣化してしまいます。いくらデザインに凝ったPOPも、折れたり汚れたりしていると魅力は半減します。さらに、店舗のマイナスイメージにもつながりかねません。
POPを作成する際は、ラミネート加工をしたり厚みを持たせたりする工夫が必要です。
売り場のサイズに合わない
売り場に対し小さすぎるPOPは目立たず、反対に大きすぎるPOPは商品やプライスカードを隠してしまったり、通路の邪魔になってしまったりと、POPの効果を妨げてしまいます。
売り場に統一感をもたせて商品を魅力的に見せるために、売り場に合ったサイズのものを作成しましょう。



【具体例】売上アップにもつながる?!オリジナルPOPの作り方
作成の際のOK例とNG例を確認したところで、さらに具体的なテクニックを紹介します。ポイントをおさえ、魅力的なPOPを作れるようになりましょう。
言葉のイメージや季節に合った色のペンを使う
たとえば、解熱剤や涼しさをアピールする言葉は「青」や「水色」など、言葉とイメージが結びつきやすい色を使いましょう。また、「大特価」や「売上No.1」などのポジティブな言葉は「暖色系」を使い、「疲れ」「冷え」などネガティブな言葉は「寒色系」を使うと、お客さまに伝わりやすくなります。
また季節感に合うデザインで作ると、さらに心惹かれるPOPに仕上がります。たとえば日焼け止めの場合、太陽を連想させる赤やオレンジに、海やプールをイメージさせる青や水色を加えて夏らしさを演出してみましょう。
字だけでなく簡単なイラストを加えると、目を引く魅力的なPOPになります。まずは色合いや雰囲気を工夫することで、商品に注目してもらえる良いPOPになるでしょう。
季節や時流に合ったワードで訴求する
たとえば春にオーラルケアの販促を強化していく場合、単に機能の訴求をするだけでなく、「出会いの季節、第一印象は歯で決まる!」など春という季節に合ったワードを取り入れましょう。
より具体的なシーンがイメージ浮かぶため、お客さまも「自分に必要な商品だ」と感じやすく販売への効果が期待できます。
伝えたい言葉はアンダーラインやハイライトで目立たせる
「大人気」や「50%OFF」など、お客さまに一番伝えたい情報はアンダーラインやハイライトを入れて目立たせます。
ほかにも強調させたい文字を太字にしたり、文字の上に「・・(てんてん)」を書いたりと、方法はたくさんあるので、様々な方法を試してみるとよいでしょう。
効果的なオリジナルPOPで売り上げアップを目指そう
POPは、スタッフの代わりに商品の情報を伝えてくれる「モノ言わぬ販売員」です。お客さまの購買意欲を高め、購入を迷ったときの一押しになる存在。良いPOPは、商品とお客さまの出会いのきっかけを作ることができるでしょう。
重要なのは、どのようなPOPであれば商品の魅力がお客さまにしっかり伝わるかを考えながら作ることです。やみくもにPOPを作っても誰のためにもなりません。紹介したいポイントをおさえ、魅力的で最終的に購買につながるPOPを目指しましょう。

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