転職活動の基本
2023-06-02
登録販売者の最適な転職時期は?実務経験や資格の有無などパターン別に解説
・Before
・After
登録販売者の転職市場は、一般的な企業とは異なる傾向にあります。それは、実務経験をどれくらい積んでいるかによって、企業の採用ハードルや雇用条件が大きく変わってくるためです。人生の転機になるといっても過言ではない転職。あなたにとってのベストなタイミング・時期はいつなのか、本文で解説します。
登録販売者の転職市場は?
・登録販売者の需要は高まっている。
・資格や経験だけでなく、スキルや人柄も重視されるように。
登録販売者にとって就業先のメインとなるのはドラッグストア。
近年、新規出店を加速している企業も多く、あわせて登録販売者の需要も高まっています。
採用では、資格の有無や経験年数だけでなく、その人が持つ接客スキルや医薬品に関する知識、人柄を重視する企業が増加。
また、会社説明から採用面接までの一連の流れを、ほとんどオンライン上でできるようになってきています。
職場環境としては、働き方改革に取り組む企業も増え、給与アップや残業時間の減少など、働きやすい環境の整備が進んでいるようです。
管理者要件「実務経験1年以上」に緩和
2023年春に登録販売者の管理者要件が改正されました。
これまで「2年以上」とされていた実務経験の期間が短縮され、「1年以上」に。
この引き下げにより、管理者要件を満たす登録販売者が増えるとみられています。
なお、「1年以上」の条件の他に、追加の条件として「追加的な外部研修」を受ける必要もある点に注意しましょう。
最近では研修を企業側で用意し、「1年以上」の条件を満たす登録販売者を採用したいという企業も増えてきています。
では、登録販売者として転職するにはいつ頃から動きはじめ、どのように行動していけばよいのか、今回は実務経験別に解説します。
登録販売者の転職に有利なタイミング(月)は?
登録販売者の転職にとくに「有利」なタイミングはなく、季節を問わず需要があります。
ただ、一般的には2〜3月と、8〜9月にニーズが高まる傾向にあります。
基本的に求人は一年中出ているので、自分の都合の良いタイミングで探してみてください。
登録販売者に有利な転職時期(経験レベル・年数)は?
登録販売者の転職時期を4つのパターンに分けて解説していきます。
それぞれの特徴やオススメの理由もご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
管理者要件(実務経験1年以上)を満たす方にオススメの転職時期
希望のタイミング
【理由】
管理者要件(実務経験1年以上)の方は十分に需要があるため
2021年8月1日から適用された「2分の1ルール撤廃」から約2年が経ち、ドラッグストア以外のコンビニやスーパーなど、一般用医薬品の取り扱いを始める小売業も増えてきました。
そのため登録販売者の需要は高く、とくに実務経験を1年以上積んだ、いわゆる管理者要件を満たす方の需要は非常に高いと言えます。
そのため希望のタイミングで転職活動を始めて問題ないでしょう。
なお、店長や副店長経験者など、店舗でのマネジメント経験がある場合にはより多くの企業が求める人材となるため、選考通過率はさらに高くなります。
キャリアアップや給与アップ、休日の確保、残業時間の改善など現職では叶わなかった希望が、他の就業先で叶えられる可能性も。
転職を視野に将来を考えてみましょう。
管理者要件(実務経験1年以上)を満たす方の転職ポイント
管理者要件を満たす方の需要が高いとはいえ、求人枠が限られていたり、募集状況がいつ変わるか分からなかったりすることも事実。
そのため、転職エージェントへの相談や求人の調査など、早めに行動することが大切です。
管理者要件を満たす場合は年収や待遇にも期待できますし、少しでも転職の意思があるならば選考を受けて雇用条件を確認して決めるのも良いでしょう。
もし「転職をするかどうか悩んでいる」「いつから動き出したら良いか分からない」という方は、一度転職エージェントへ相談してみるのがオススメです。
実務経験1年未満の方にオススメの転職時期
実務経験を9ヶ月程度積んだタイミングで転職活動を開始
【理由】
入社時に管理者要件を満たした状態にするため(転職活動に3ヶ月程度要すると想定)
実務経験が1年未満の場合は、転職を急がず、まずは管理者要件を満たすことを目指すのが成功への近道と言えるでしょう。
転職活動を開始してから入社までは平均2〜4ヶ月程度かかります。
そのため、9ヶ月程度実務経験を積んだタイミングで転職活動を始めると、ちょうど入社する段階で実務経験が1年近くに達し、管理者要件を満たすことができます。
入社時に実務経験が1年近くに達していれば企業側の採用温度感も高まるため、オススメのタイミングと言えます。
ただ、もちろん転職開始時に実務経験が1年以上あるに越したことはありません。
管理者要件を満たしていれば、年収も高くなる傾向があります。
また、企業によっては管理者要件を満たす方のみを募集しているケースも。
そのため、実務経験をしっかり積んでから転職活動を開始することで、選考を受けられる企業の選択肢が広がると言えるでしょう。
実務経験1年未満の方の転職ポイント
もちろん、実務経験が1年未満の場合でも登録販売者としての就業経験があれば採用を行なっている企業もあります。
前述の通り、資格の有無や経験年数だけでなく、その人が持つ接客スキルや医薬品に関する知識、人柄を重視する企業も増えてきているためです。
しかし、実務経験が少ない分採用ハードルは高くなる傾向にあるため、自分の強みをしっかりアピールできるような選考対策が必須です。
ご自身の状況や希望と照らし合わせて検討してみると良いでしょう。
未経験の方にオススメの転職時期
パートやアルバイトで実務経験を積んでから
【理由】
未経験者の求人が限られているため
未経験者の採用枠はかなり限られており、とくに正社員雇用は採用枠が少なく競争率も高い傾向です。
そのため、登録販売者としてキャリアアップをしていきたいと考えるのであれば、パートやアルバイトから始めてみるのがオススメ。
登録販売者として将来活躍するためには、ファーストステップを正社員にこだわる必要はありません。
まずはコツコツと、雇用形態に関わらず実務経験を積んでいくのがよいでしょう。
企業や店舗独自で採用を行っているケースもあるため、お買い物の際などに確認してみるのも良いかもしれません。
また、正社員の採用については、企業によって新卒・第二新卒枠が設けられている場合も。
とくに若年層の方はチャンスになり得るため、気になる場合は転職エージェントに問い合わせるのも良いでしょう。
未経験者の方の転職ポイント
実務経験がないために選考に落ちてしまった場合、「選考落ち」の履歴が残り、同じ企業へ将来再チャレンジすることが難しくなるケースも。
「実務経験を積み、管理者要件を満たす段階で希望の企業へ転職する」というのも選択肢の一つに入れてみても良いかもしれません。
登録販売者資格を未取得の方にオススメの転職時期
登録販売者資格を取得し、実務経験を積んでから
【理由】
登録販売者資格未取得・未経験だと求人が限られているため
「登録販売者として働きたい」という方は、まずは登録販売者資格の取得を目指しましょう。
まれに資格を持っていない方に対して入社後に資格取得支援を行っている企業があったり、資格取得予定者でも採用しているケースもあったりします。
しかし、競争率はかなり高く、内定を獲得するのは難しい場合がほとんど。
最初のステップとしては、登録販売者資格を取り、実務経験を積める求人を探していきましょう。
登録販売者資格を未取得の方の転職ポイント
登録販売者の資格をもっていなくても、ドラッグストアで実務経験を積むことは可能です。
資格取得後でも直近5年以内であれば実務経験は累計でカウントされます。
事前に経験を積んでおくことで、資格を取った後のキャリアの選択肢を広げることができます。

登録販売者の転職時期に関するQ&A
・登録販売者の転職先は?
・登録販売者の転職の流れは?
・登録販売者の転職における成功のポイントは?
・登録販売者として働きながら転職するポイントは?
・登録販売者の退職に必要な手続きは?
登録販売者の転職時期に関する疑問をQ&A形式でご紹介していきます。
Q. 登録販売者に有利な転職時期は何月?
登録販売者の求人は基本的に一年中出ています。
月や季節はとくに気にする必要はないといえるでしょう。
重要なのはご自身の実務経験を軸に判断すること。
実務経験年数によって、応募できる求人数や企業の採用温度感は異なるためです。
管理者要件を持つ方、実務経験の長い方などは、希望のタイミングで転職して良いでしょう。
Q. 登録販売者の転職先は?
一番求人数が多いのはドラッグストア。
しかし他にも、コンビニやホームセンター、最近では家電量販店でも登録販売者の求人があります。
医薬品を取り扱うことができる小売店が増えたため、登録販売者の活躍の場も広がっています。
Q. 登録販売者の転職の流れは?
現場で働きながら実務経験を積み、希望に沿った求人を探していくことが理想です。
実務経験年数が長ければ、それだけ転職活動に有利になると言えます。
ご自身の実務経験年数をもとに、転職のタイミングを決めていきましょう。
Q. 登録販売者の転職における成功のポイントは?
登録販売者の転職を成功させるには、資格の有無や経験年数も大切ですが、その人が持つ接客スキルや医薬品に関する知識、人柄も重要になってきます。
たとえ資格を取ったばかりで経験が浅くても、自分なりにアピールできる武器を身につけておくと転職活動を有利に進めることができるでしょう。
Q. 登録販売者として働きながら転職するポイントは?
働きながら転職活動を行うのは大変ですが、空いている時間を有効活用しましょう。
登録販売者は求人も多いですが、応募者も多い傾向にあります。
そのため、少しでも医薬品に関する知識を深めたり、より良い条件の求人をいち早く見つけたりすることが大切です。
Q. 登録販売者の退職に必要な手続きは?
「販売従事登録証」は、新しい勤務先でも必要になる書類のため、必ず返却してもらいましょう。
また、「実務従事証明書」や「業務従事証明書」などの書類も発行してもらう必要があります。
これらは自分の経験や実績を証明する重要な書類であり、転職活動をする際に必要です。
登録販売者の転職は準備が大切
昨今、登録販売者の需要は高まっています。
しかし、採用ハードルが低いわけではなく、希望の企業へ就職するにはしっかりした準備が必要です。
今回は実務経験の年数別にオススメ転職時期を紹介しましたが、企業の採用状況は日々変化します。
また、出店強化エリアや人員不足状況などによっても採用状況は大きく異なるでしょう。
転職において、何よりも重要なのは最新の情報を知ることです。
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