登録販売者・医療事務・調剤事務の求人・転職・募集【チアジョブ登販】

お問い合わせ平日9:30〜18:30

0120-73-1811

×

完全無料 転職サポート登録
閉じる ×

現場で役立つ知識

2024-02-16

【比較】副鼻腔炎におすすめの漢方は?症状別の種類・効果・販売時の注意点<登録販売者向け>

メディカルリソース

・Before

・After

【比較】副鼻腔炎におすすめの漢方は?症状別の種類・効果・販売時の注意点<登録販売者向け>

鼻づまりや粘り気のある鼻水などがつらい「副鼻腔炎」。市販の漢方薬で乗り切りたいと考えるお客さまもいるため、登録販売者として的確なヒアリングやお悩み解消の手助けができるよう準備しましょう。今回は、漢方における副鼻腔炎の考え方とおすすめの漢方薬4種類をご紹介。使い分けや副作用、注意点も解説するので参考にしてください。

目次

  1. 副鼻腔炎とは?症状・原因について
  2. 漢方の世界における副鼻腔炎の考え方
  3. 副鼻腔炎におすすめの漢方4種類・使い分け方について
  4. 副鼻腔炎の漢方をおすすめするときの注意点
  5. <対応例>副鼻腔炎の漢方についてお客さまから聞かれたときは
  6. 副鼻腔炎に使える漢方に関するQ&A
  7. お客さまの副鼻腔炎症状に合わせた漢方薬をご案内しよう

あなたの条件にぴったりの職場をお探しします

 

 

副鼻腔炎とは?症状・原因について

副鼻腔炎とは?症状・原因について

副鼻腔炎とは、両目の間、頬の下などの空洞にある「副鼻腔」に炎症が起きて、膿が溜まる病態をいいます。

発症の原因は、ウイルスや細菌への感染、アレルギー、ストレスなどです。

粘膜が炎症して腫れ上がり、膿がうまく排出できずに詰まることで、身体に影響をおよぼします。

一般的には、発症後4週間以内では「急性副鼻腔炎」、3カ月以上症状が続くものは「慢性副鼻腔炎」と2種類に分類されています。

副鼻腔炎では、鼻水や鼻づまり、慢性化による後鼻漏など、主に以下のような症状がみられます。

【副鼻腔炎でみられる主な症状】

  • 黄色く粘り気のある鼻水
  • 鼻づまり
  • 後鼻漏(喉の奥に鼻水が流れる)
  • せき、たん
  • 頭痛、頭重
  • 味やにおいがわからなくなる など

 

副鼻腔炎と他の疾患の違い

疾患名 副鼻腔炎
(蓄膿症)
アレルギー性鼻炎
(通年性)
かぜ 花粉症
(季節性アレルギー性鼻炎)
発症時期 かぜの発症時
ぜんそく発症時の併発
通年性 乾燥する冬場に多い(基本的に通年性) 花粉飛散時期
主な症状 粘り気のある鼻水、たん、頭痛、目の奥が痛む、鼻づまり、歯痛
など
鼻水、くしゃみ、鼻づまり、目のかゆみ
など
咽頭痛、発熱、咳、鼻水、鼻づまり、くしゃみ
など
鼻水、くしゃみ、鼻づまり、目のかゆみ
など
主な原因 細菌やウイルスへの感染
ぜんそくとの併発
など
ダニやハウスダスト、動物の毛やフケ
など
多くはウイルス性
「ライノウイルス」はかぜの30〜50%を占める
スギ、ヒノキ、ブタクサ、イネ科などの花粉

アレルギー性鼻炎は、ダニやハウスダストなど特定のアレルギー物質に反応して鼻症状や目のかゆみなどがみられる疾患です。

悪化するとだるさを伴うこともありますが、寒暖差アレルギーの場合は、目のかゆみ症状はないことが多いでしょう。

かぜ症状では、体内に侵入したウイルスに対して免疫機構がはたらき、発熱や節々の痛みが出ることもあります。

また、鼻水の性状も、花粉症では比較的水っぽいサラサラした鼻水が出やすいのに対して、副鼻腔炎では黄色くて粘り気のある鼻水が出ることが多いです。

しかし、症状だけで「副鼻腔炎」と断定することは困難。

判断がつかない場合、無理に漢方薬を勧めるのではなく、医療機関への受診を促すことも視野に入れておきましょう。

副鼻腔炎の漢方をおすすめするときの注意点はこちら

▼関連記事はコチラ
<登録販売者向け>寒暖差アレルギー対策の市販薬をお求めのお客さまへの対応【薬剤師に学ぶ医薬品知識】

 

副鼻腔炎の一般的な治療方法

副鼻腔炎の治療を行うには、耳鼻咽喉科を受診することが一般的です。

医療機関では鼻水を吸引して、副鼻腔に溜まっている膿を取り出します。

取り出した鼻水から、原因菌を同定してターゲットを絞り、抗生剤を処方・治療を実施。

ほかにも、抗炎症剤や点鼻薬、抗生物質や抗アレルギー薬を細かい粒子にして、蒸気で吸入する治療方法「ネブライザー」を行う場合もあるでしょう。

ただし、症状が慢性化して、鼻腔内に「鼻茸」というポリープができてしまった場合は、手術が必要なケースもあります。

 

 

漢方の世界における副鼻腔炎の考え方

漢方の世界における副鼻腔炎の考え方

東洋医学において副鼻腔炎は、「(1)肺機能の低下」「(2)胃腸機能の低下」「(3)免疫力低下」の3つの原因から生ずると考えられています。

登録販売者として、漢方の世界における副鼻腔炎の考え方も覚えておきましょう。

 

肺機能の低下

肺機能の低下は、肺に侵入した「かぜ邪気」により、鼻炎症状が出現するケースです。

このパターンを「熱邪(ねつじゃ)」と呼び、かぜと合わさった証を「風熱(ふうねつ)」証といいます。

反対に、寒冷により肺機能が低下した状態は「寒邪(かんじゃ)」、かぜと一緒になった場合は「風寒(ふうかん)」証と呼ばれています。

それぞれの原因に応じて、体の熱を冷ましたり温めたりする漢方を使い、治療を行います。

 

胃腸機能の低下

胃腸機能の低下は、胃に負担がかかる食事が原因で鼻の粘膜が腫脹し、副鼻腔炎症状があらわれるケースです。

この病態を「湿熱(しつねつ)」と呼びます。

食べすぎや飲みすぎなどの習慣を見直したり、胃腸に溜まった不要な水分を排出する漢方薬を使ったりして、治療することが多いです。

 

免疫力低下

免疫力低下は、ストレスや睡眠不足などが引き起こす鼻炎症状で、「衛気虚(えききょ)」といいます。

体質的な原因もありますが、ホルモンバランスの乱れをきっかけにしているケースも。

気力を補う漢方薬を使い、治療を行います。

▼関連記事はコチラ
知っておきたい漢方薬・生薬の基礎知識<登録販売者向け>

 

 

経験者優遇求人特集

 

 

副鼻腔炎におすすめの漢方4種類・使い分け方について

登録販売者が扱える一般用医薬品のうち、副鼻腔炎に使われることの多い漢方薬は主に4種類あります。

各漢方薬の特徴や効能効果、構成生薬と、使い分け方について解説するので参考にしてください。

 

【副鼻腔炎におすすめの漢方1】葛根湯加川芎辛夷

葛根湯加川芎辛夷(カッコントウカセンキュウシンイ)は、ある程度体力がある人の鼻づまりや副鼻腔炎、慢性鼻炎などに効能・効果が期待できる漢方薬です。

体が冷えて水が溜まった状態の人に効果を発揮します。

かぜのひき始めや体を温める効果が期待できる「葛根湯」をベースに配合。

プラスで配合されている生薬「辛夷(シンイ)」と「川芎(センキュウ)」が、水分の排出を促す役目を果たします。

【構成生薬】

カッコン、タイソウ、マオウ、カンゾウ、シャクヤク、ケイヒ、シンイ、センキュウ、ショウキョウ

他の漢方との使い分け

葛根湯加川芎辛夷は、副鼻腔炎の急性期に効果が期待できる特徴があります。

したがって、鼻づまりや鼻水の症状を感じてから1週間程度までのお客さまには、葛根湯加川芎辛夷をご案内するのがよいでしょう。

後述する小青竜湯が証に合わなかった場合に、切り替えを提案するのもおすすめです。

【こんな人・症状におすすめ!】

副鼻腔炎、慢性化した鼻炎、アレルゲン、寒暖差アレルギーに悩む人

注意すべき副作用・禁忌・併用について

葛根湯加川芎辛夷の主な副作用は、発疹・赤み・皮膚掻痒感といった皮膚症状、吐き気・食欲不振などの消化器症状です。

これらの副作用があらわれたお客さまがいらしたら、服用を中止して医療機関を受診するようご案内してください。

また、葛根湯加川芎辛夷は低年齢の子どもは服用不可、または、成人よりも少ない量での服用が必要な場合があります。

妊婦や授乳婦、高血圧や心臓病の診断を受けたお客さまがいた場合は、主治医等に相談するよう促しましょう。

併用禁忌の薬剤はありませんが、マオウとカンゾウは摂取しすぎると副作用につながるリスクがあります。

漢方薬を数種類併用する場合は、薬剤師か登録販売者に報告するように伝えましょう。

 

【副鼻腔炎におすすめの漢方2】辛夷清肺湯

辛夷清肺湯(シンイセイハイトウ)の効能・効果は、中等度以上の体力があり、粘度の高い鼻水や熱感がみられる人の鼻づまりや副鼻腔炎、慢性鼻炎です。

”清肺”の文字の通り、肺が原因と考えられる副鼻腔炎に適しています。

鼻が乾燥しており、黄色い鼻水や、臭みを伴う鼻水に対して効果が期待できる漢方薬です。

【構成生薬】

チモ・オウゴン・シンイ・ビャクゴウ・サンシシ・ショウマ・バクモンドウ・セッコウ・ビワヨウ

他の漢方との使い分け

辛夷清肺湯は、副鼻腔炎の亜急性期に使用することがおすすめです。

具体的には、症状が出て1~3週間位の期間を示します。

体を冷やし、熱を放出することで原因を取り除く作用があるため、口や唇の乾燥や、鼻閉による味覚鈍麻症状があることが、薬剤選択のポイントです。

葛根湯加川芎辛夷とは証が真逆であることに注意してください。

【こんな人・症状におすすめ!】

副鼻腔炎、濃くて黄色い鼻水、熱感を伴う鼻づまり、慢性鼻炎などに悩む人

注意すべき副作用・禁忌・併用について

辛夷清肺湯の主な副作用は、胃部不快感や食欲不振などの消化器症状です。

まれに、間質性肺炎や肝障害、腸間膜静脈硬化症といった、重篤な副作用があらわれることがあります。

息切れや呼吸苦などの症状は間質性肺炎、体のかゆみや皮膚・白目が黄色くなる肝障害、下痢や腹痛、腹部膨満感が繰り返し起こる腸間膜静脈硬化症などです。

妊婦や授乳婦の服用に関しては、主治医に相談するように促しましょう。

併用禁忌の薬剤はありませんが、辛夷清肺湯と同様の処方でも、商品名が異なる錠剤や顆粒の市販薬があります。

うっかり同成分の薬を重複してしまわないように、購入時に併用薬がないか確認しましょう。

 

【副鼻腔炎におすすめの漢方3】荊芥連翹湯

荊芥連翹湯(ケイガイレンギョウトウ)は、副鼻腔炎や慢性鼻炎、にきび、慢性扁桃炎に効果が期待できる漢方薬です。

中等度以上の体力があり、皮膚が浅黒い人で、腹壁が緊張し、手足の裏に脂汗をかきやすい人に向いています。

鼻の周囲に「水」が溜まると、「気」と「血」も滞って慢性的な鼻づまり症状や、濃い鼻水が出るようになります。

荊芥連翹湯は熱を冷まし、気を巡らせる作用で症状の改善につなげる漢方。

慢性扁桃炎やにきびに効果があるのも特徴です。

【構成生薬】

ケイガイ、レンギョウ、トウキ、シャクヤク、センキュウ、ジオウ、オウレン、オウバク、オウゴン、サンシシ、ボウフウ、キジツ、カンゾウ、ハッカ、サイコ、キキョウ、ビャクシ

他の漢方との使い分け

荊芥連翹湯は辛夷清肺湯と同様に、副鼻腔炎の亜急性期での使用がおすすめです。

具体的には、症状が出て1~3週間位の期間を示します。

ケイガイとレンギョウは、生薬のなかでも抗生物質的な役割を果たすため、肌荒れがある人にもおすすめしたい漢方薬です。

ただし、他の3種の漢方薬と比較して、圧倒的に苦みが強く、飲みづらいことも覚えておきましょう。

【こんな人・症状におすすめ!】

顔に重さやほてりがあるような慢性副鼻腔炎に悩む人

注意すべき副作用・禁忌・併用について

荊芥連翹湯の主な副作用は、皮膚症状や消化器症状ですが、まれに間質性肺炎、肝機能障害、腸間膜静脈硬化症など重篤な副作用があらわれる可能性があります。

また、荊芥連翹湯は低年齢の子どもは服用できません。

妊婦や授乳婦、胃腸が弱くて下痢をしやすい人などの服用に関しては、主治医に相談するように促しましょう。

荊芥連翹湯と併用禁忌の薬剤はありませんが、カンゾウを摂取しすぎると副作用につながるリスクがあります。

漢方薬を数種類併用する場合は、内容を確認しましょう。

 

【副鼻腔炎におすすめの漢方4】小青竜湯

小青竜湯(ショウセイリュウトウ)は、中等度もしくはやや虚弱な体質の人で、水のような薄いたんが絡むせき、鼻水が出る人の、気管支ぜんそくや気管支炎、鼻炎、アレルギー性鼻炎などに使われます。

「水」が体に溜まってしまい、それが鼻からあふれた状態のときに、バランスを整えることで効果を発揮。

冷えた体を温めることで、水分代謝を促す働きが期待できます。

【構成生薬】

ハンゲ、カンキョウ、カンゾウ、ケイヒ、ゴミシ、サイシン、シャクヤク、マオウ

他の漢方との使い分け

副鼻腔炎は粘り気があり、黄色い鼻水が特徴ですが、小青竜湯が得意とする鼻水の性状はサラサラとしたものです。

まずは、お客さまから鼻水の性状をヒアリングしましょう。

副鼻腔炎との鑑別が難しく、花粉・アレルギー鼻炎の可能性があるときは、手始めに小青竜湯をご案内するのがおすすめです。

【こんな人・症状におすすめ!】

水っぽいサラサラした鼻水が出る人、花粉症、アレルギー性鼻炎に悩む人

注意すべき副作用・禁忌・併用について

他の3種の漢方薬と同様に、皮膚症状や消化器症状の副作用に注意が必要です。

まれに、間質性肺炎、偽アルドステロン症、ミオパチー、肝機能障害など、重篤な副作用が起きる可能性があります。

息切れや息苦しさ、動悸、むくみ、高血圧、体が思うように動かない、皮膚や白目が黄色くなる、などの症状が表れた場合、すぐに服用を中止して医療機関を受診するように促しましょう。

小青竜湯は、低年齢の子どもは服用できません。

併用禁忌の薬剤はありませんが、小青竜湯にはマオウとカンゾウが含まれています。

過剰な摂取は副作用リスクがあるため、注意してください。

▼関連記事はコチラ
花粉症などに使える漢方薬「小青竜湯(しょうせいりゅうとう)」。効能効果や即効性、飲み合わせ、禁忌まで詳しく解説【薬剤師に学ぶ医薬品知識】

偽アルドステロン症とは?登録販売者が医薬品販売の際に注意すべきこと

 

 

副鼻腔炎の漢方をおすすめするときの注意点

副鼻腔炎に効く漢方薬をおすすめするときは、お客さまが本当に副鼻腔炎であるかどうかの判断が難しいことや、漢方薬が体質に合致しているかの見極めに注意が必要です。

以下に詳しく解説するので参考にしてください。

 

副鼻腔炎症状であるか判断する

副鼻腔炎と、アレルギー性鼻炎、花粉症、かぜなどとの見極めは難しいため、お客さまから症状を詳しく伺うことが大事です。

他の鼻水や鼻づまりがある疾患との違いを理解し、判断を誤らないように注意しましょう。

たとえ副鼻腔炎であっても、目の周囲の腫れや嘔吐、手足のしびれ症状がある場合は、市販薬での改善はできないため、医療機関の受診を勧めてください。

 

お客さまの症状・体質に合う漢方を見極める

副鼻腔炎に使える漢方は複数あり、それぞれ期待できる効能効果が異なります。

副鼻腔炎の症状・原因・病態はさまざまであるため、適切な漢方を選ばないと、本来のはたらきは得られません。

思うような効果が出ずに、そのまま慢性化してしまう恐れもあります。

漢方それぞれの知識を深めること、お客さまへのヒアリングを徹底することが重要です。

 

症状が改善しないときは医療機関の受診を勧める

市販の漢方薬の服用期間は、長く見積もって約1カ月です。

市販薬の漢方薬を服用しても副鼻腔炎の症状が継続する場合は、副鼻腔炎が慢性化している可能性があります。

鼻水の吸引や抗生物質の処方薬、ネブライザーなど、専門的な治療で改善する場合もあるため、耳鼻咽喉科を受診するように促してください。

 

 

教育制度あり求人特集

 

 

<対応例>副鼻腔炎の漢方についてお客さまから聞かれたときは

<対応例>副鼻腔炎の漢方についてお客さまから聞かれたときは

副鼻腔炎に悩むお客さまから相談された場合の、登録販売者の対応例を紹介します。

実際の業務の参考にしてください。

◆人物データ

・年齢:40歳
・職業:タクシーの運転手
・既往症:なし
・服用中の薬:なし
・アレルギー:なし
・悩み:かぜをこじらせてから鼻炎症状が続いている

お客さま:
かぜをこじらせてからサラサラした水っぽい鼻水症状が治まらないんです。職業柄、しょっちゅう鼻をかんだりすることができず…。何かおすすめの薬はありますか?

登録販売者:
鼻炎症状はお辛いですよね。市販薬にはさまざまなタイプがありますが、抗アレルギー薬には眠くなる作用があるものが多いです。お仕事に不便はなさそうですか?

お客さま:
車の運転が仕事なので、眠くなる成分が入っているのは飲めないですね。

登録販売者:
それでは、漢方薬をお試しいただくのはどうでしょうか?お客さまのように、水っぽい鼻水が出る症状には「小青竜湯」が合っていますよ。他にお使いのお薬はありますか?

お客さま:
漢方薬はぜひ試してみたいです。
使っている薬はないですよ。

登録販売者:
ありがとうございます。漢方薬は生薬の種類が重複すると副作用を起こす可能性もあります。今後何かお薬を購入される場合は、何を使っているか伝えるようにしてくださいね。

 

【覚えておきたい】接客時に使えるフレーズ

  • 眠くなる作用の薬は日常生活で使えそうでしょうか?
  • 鼻水の性状はサラサラですか、それとも粘り気がありますか?
  • 他に何かお使いのお薬はありますか?

鼻炎症状を改善したい場合に使える抗アレルギー薬は、眠くなる成分が含まれていることがあります。

仕事や日常生活に影響をおよぼす可能性があるため、お客さまが使えそうかどうかを簡単に確認しましょう。

漢方薬には眠気を促す成分が入っていないため、おすすめできる強いポイントです。

おすすめする医薬品の種類を「漢方薬」と決めたら、鼻水の性状を伺いましょう。

付随する症状もヒアリングできるとなおよいです。

お薬の購入が決まったら、併用薬の有無を確認します。

他の薬との併用について注意点を説明すると、お客さまの副作用リスクを軽減できるでしょう。

 

 

副鼻腔炎に使える漢方に関するQ&A

副鼻腔炎の症状に漢方を使う場合に、よくあがる質問をまとめました。

ご自身の知識を深める際や、お客さまにご案内する際の参考にしてください。

 

Q.副鼻腔炎に漢方を使う利点は?

A. 眠くなる成分が入っておらず、体質や病態ごとに使い分けができる点です。

西洋薬と異なり、漢方薬には眠くなる成分が入っていません。

また、漢方薬は鼻に溜まった膿やたんを外部へ排出する作用があります。

その人の体質や症状に合うものを正しく使うことで、副鼻腔炎の慢性化や再発の防止に役立つでしょう。

 

Q.副鼻腔炎の漢方は妊娠・授乳中でも使える?

A. 禁忌ではありませんが、服用したい場合は主治医等への相談を勧めましょう。

今回紹介した4種類の漢方は、すべて妊娠中や妊娠の可能性がある人は服用前に医師や薬剤師、登録販売者などに相談が必要です。

授乳中の場合も、相談しておく方がよいと考えられます。

妊娠・授乳中とみられるお客さまがいた場合は、細心の注意を払ってご案内をしてください。

 

Q.漢方を使っても副鼻腔炎症状が治らないといわれたら?

A. 漢方薬の服用を中断して耳鼻咽喉科の受診を促しましょう。

副鼻腔炎に限らず、市販薬で解決しない場合は、専門的な診察・治療を受けてもらうことが大切です。

副鼻腔炎が慢性化していたり、鼻茸など手術が必要な症状があらわれていたりする可能性もあります。

漢方薬の服用を中断し、服用していた薬剤を医師に伝えるように説明しましょう。

 

Q.登録販売者として漢方のご案内以外にできるアドバイスはある?

A. 睡眠時間の確保や乾燥を防ぐ、体を温めるなどをお伝えしましょう。

副鼻腔炎は、かぜの延長やぜんそくに伴って発症することが多いです。

ぜんそくを防ぐのは難しいですが、体調を整えて免疫力を高めることは副鼻腔炎の予防につながります。

鼻づまりや鼻水があるときは、とくに体を冷やさないことが大切です。

体を温める作用のある食材を摂ったり、乾燥を防いだり、日常的に心がけられるアドバイスをしてみましょう。

 

 

お客さまの副鼻腔炎症状に合わせた漢方薬をご案内しよう

副鼻腔炎は、鼻腔に膿が溜まることで粘膜が腫れ上がり、主に鼻水、鼻づまり、くしゃみなどの症状が出る疾患です。

副鼻腔炎の症状に使える漢方薬は主に4種類あり、症状に合わせて細かく使い分けができます。

お客さまからのヒアリングで適切な漢方薬を選べるよう、日頃から知識を蓄えておきましょう。

チアジョブ登販は、全国の登録販売者求人を多数掲載しています。

登録販売者専任コンサルタントが、転職を完全無料でサポート。

まずはお気軽にご相談ください。

▼関連記事はコチラ
【鈴木伸悟先生のお悩み相談室】医療用医薬品と市販薬の飲み合わせがわからず、受診勧奨してしまいます。どのように勉強すればよいでしょうか?

【登録販売者向け】適切な受診勧奨の方法とは?

 

 

entry

 

転職サポートとは?

 

2024-02-16

登録販売者の求人・転職【チアジョブ登販】

著名人コラム

2022-09-30

高血圧の薬を飲んでいる方への市販薬のすすめ方がわかりません。<鈴木伸悟先生のお悩み相談室!第9回>

薬の成分や飲み合わせ、接客、同僚との人間関係など、たくさんの悩みや不安を抱えながらも、お客さまに最適な提案ができるよう奮闘する登録販売者。 そんな登録販売者のお悩みに、SNSや講演会、業界紙などを中心にOTC医薬品の情報発信を行う薬剤師の鈴木伸悟先生が答えます! 第9回は、高血圧の薬を服用されているお客さまへの対応についてです。日本高血圧学会の調査では、2014年の高血圧治療者数は2,400万人と判明。注意が必要なOTC医薬品もあわせて教えていただきました。

登録販売者の求人・転職【チアジョブ登販】

現場で役立つ知識

2024-01-26

麦門冬湯の効果・飲み合わせ禁忌・副作用は?ご案内の注意点を解説<登録販売者向け>

麦門冬湯は即効性がある漢方薬で、空咳を改善する効果があります。飲み合わせに禁忌はありませんが、まれに重篤な副作用が起こることがあるので、販売時には注意が必要です。この記事では、麦門冬湯の効き目や副作用、市販品と医療用との違い、妊娠中や授乳中の服用可否などについて具体的に解説します。お客さまへの対応例も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

登録販売者の求人・転職【チアジョブ登販】

現場で役立つ知識

2023-05-19

芍薬甘草湯と他の薬の飲み合わせにNGはあるの?販売時の(対応例)ポイントなども解説<登録販売者向け>

芍薬甘草湯の飲み合わせや副作用について、正しい知識を持っていますか?今回は、芍薬甘草湯と飲み合わせてはいけない医薬品と禁忌、副作用などの注意点をご紹介。効能効果やお客さまから質問されたときの対応例も解説しますので、登録販売者として正しくご案内できるよう覚えておきましょう。

登録販売者の求人・転職【チアジョブ登販】

現場で役立つ知識

2023-04-28

五苓散の飲み合わせの禁忌・NGは?効果、服用・販売時の注意点について<登録販売者向け>

五苓散の飲み合わせや効能効果について、正しいご案内方法を理解していますか?五苓散は、水分が原因の不調におすすめの漢方薬ですが、いくつか服用前に確認すべき点があります。今回は、五苓散の飲み合わせや効能効果、服用の注意点をご紹介。お客さまへのヒアリングのポイントや対応例も解説しますので、登録販売者の方はぜひ参考にしてください。

登録販売者の求人・転職【チアジョブ登販】

現場で役立つ知識

2022-04-14

市販の抗不安薬をお求めのお客様への対応【薬剤師に学ぶ医薬品知識】

コロナ禍が続くなかで、精神的に不安定になったり十分に眠れなくなったりしている患者さまが増えてきました。こうした症状は「コロナうつ」とも呼ばれ、精神科を受診する患者さまも増加傾向にあると言われています。 同じように、ドラッグストアや薬局にも抗不安薬を求めて来る方が見られるようになりました。しかし、抗不安薬に分類される薬は、市販薬にはありません。 今回は、抗不安薬を希望されるお客さまへの登録販売者の適切な対応や、市販薬の選び方について解説します。

登録販売者のための役立つ情報がいっぱい!

最新のドラッグストア業界動向のポイント、転職成功のためのノウハウなど、登録販売者のキャリアに役立つ多様な情報をお届けしています。チアジョブ登販は求人のご紹介や転職サポートのほかにも、登録販売者の方に嬉しい最新情報も提供。毎月更新しているコンテンツも多数です。ぜひ定期的にチェックしてみてください!

友だち追加

市区町村を選ぶ※複数選択可能です。

エリアを選ぶ※複数選択可能です。

沿線を選ぶ※複数選択可能です。

駅を選ぶ※複数選択可能です。

業種を選ぶ※複数選択可能です。

雇用形態を選ぶ※複数選択可能です。