登録販売者の働き方
2023-11-17
登録販売者はやめた方がいい?うわさの理由と現実を解説
・Before
・After
登録販売者を目指している方の中には、「登録販売者になるのはやめとけ」などといった言葉を耳にし、不安になるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。就職に有利・時給が高いなどの評判がある一方で、そのようなうわさがあるのも事実です。本記事では、気になるうわさに対して、現実はどうなのかという点を徹底的に解説します。
登録販売者はやめておけ?そのうわさの要因
登録販売者は、毎年5万人を超える受験者数を誇る人気の資格です。
その一方で、「登録販売者になるのはやめておいた方がいい」などマイナスの意見があるのも事実。
なぜそのようなことを言われてしまうのか、要因を一つずつ解説していきます。
登録販売者の需要が減ると誤解されているから
登録販売者の需要がなくなると言われる理由の1つに、2分の1ルールの撤廃があります。
2分の1ルールとは、医薬品を販売する店舗は、営業時間の半分以上の時間帯に薬剤師もしくは登録販売者を配置させなければならないという決まりのことです。
ところが、2021年8月に2分の1ルールは撤廃されました。
これにより、「登録販売者の出勤時間が減る≒登録販売者の需要が減るのではないか」と懸念されています。
しかし実際のところ、2分の1ルールの撤廃により、登録販売者の需要は減るのではなく、むしろ増える可能性の方が高いです。
その第一の理由は、2分の1ルールが撤廃されたとしても、OTC医薬品の販売には登録販売者や薬剤師が不可欠だから。
薬を販売したい時間帯は必ず登録販売者か薬剤師を店舗に配置する必要があります。
また、第二に、2分の1ルールの下では医薬品を販売しにくかった店舗も、医薬品を取り扱いやすくなり、「医薬品を扱う店舗が増える=登録販売者の需要も増える」と考えられます。
例えば、コンビニなどの営業時間の長い店舗や特定の時間だけ医薬品を売りたい店舗などがこれに該当します。
2分の1ルールの撤廃は登録販売者にとってもむしろプラスであると言えるでしょう。
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登録販売者の資格がなくなる?2つの不安や今後の需要など解説
店舗運営の業務も行うから
登録販売者の資格を持っていても、資格を持たない人と同様、通常の品出し業務やレジ業務などの店舗運営の業務を行うことがほとんどです。
たとえば、ドラッグストアの場合、スーパーのようにレジ担当者がいるわけではないため、店舗によっては勤務の半分以上がレジ業務や在庫整理というケースもあります。
医薬品を扱い、お客さまの相談に乗ることは大切な業務ですが、それ以外の業務を同様に行うことも押さえておきましょう。
医薬品知識をアップデートし続ける必要があるから
資格取得のために頑張ってきた勉強も、資格を取得したら終了ではありません。
医療業界は常に進化しているため、登録販売者は医薬品の知識を常にアップデートする必要があります。
ただこの点については、毎年受講が義務付けられている外部研修や、医薬品知識向上のための勉強会など、フォローアップの体制を利用することで、働きながら対応することが可能です。
高い接客スキルを求められるから
登録販売者の資格を取得し知識を得ても、うまく説明ができない、接客が難しいと感じる場合もあります。
登録販売者は、難しい医薬品の知識を、お客さまが分かるように説明することが必要です。
また、誤った説明や、分かりにくい説明で健康上の問題につながることは絶対に避けなければなりません。
そのような中で、自身の健康や症状に不安を持っているお客さまへの対応や、とくに副作用が出やすく、他の薬を服用している可能性が高い高齢者への販売は、慎重にならざるを得ず不安に感じる人もいるでしょう。
医薬品の知識をしっかりと身につけ、それをアウトプットできるよう整理しておくことが必要です。
「登録販売者になるといい」3つの理由
登録販売者になるのはやめておいたほうがいいと言われる要因を紹介しましたが、登録販売者だからこその魅力もたくさん。
以下、登録販売者になるといい理由について解説します。
今後も必要とされる職業だから
2分の1ルール廃止により、一般用医薬品の市場は拡大しました。
それにより就職先も拡大。
より自身にあった職場選びが出来るようになるでしょう。
また、社会的にセルフメディケーションの推進がさらに進むと考えられていることも、一般用医薬品を販売できる登録販売者の需要が拡大すると考えられる理由の一つ。
そのほか、地域包括ケアシステムにおいては、高齢者の健康相談窓口としての役割も期待されています。
また、近年増加している若者の市販薬のオーバードーズを防ぐよう、若者の市販薬の購入や使用状況に目を配り対応する存在として登録販売者が活躍することも求められています。
どこでも需要のある職業であるため、地域を問うことなく職探しができ、資格を活かして働けることは、大きなメリットと言えるでしょう。
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お客さまの健康を支えるやりがいのある仕事だから
登録販売者は、継続的な知識のアップデートや、高い接客スキルなどが求められます。
しかし、見方を変えればお客さまの健康を守る重要な役割だからこそ、そのようにスキルを磨き続けることが求められると言えるでしょう。
1人暮らしのお年寄りや学生など、一人で不調に不安を抱えて相談に来るお客さまの役に立てたときなどは、大きなやりがいを実感するタイミング。
また仕事としてだけでなく、家族や知人に薬選びのアドバイスをして、感謝されることもあります。
登録販売者は人の健康を守り感謝されるという、大きなやりがいを感じられる資格です。
資格取得で給与面やキャリア面で有利になるから
公的資格である登録販売者は、多くの企業で資格手当の対象となっています。
アルバイトの場合でも資格がある場合は時給が上乗せになるところも。
また、ドラッグストアの店長になるには、登録販売者資格が必須。
登録販売者として、経験を重ねれば、将来的にドラッグストアの店長やその上の職を目指していくことも可能です。
「登録販売者はやめておけ」に関するQ&A
登録販売者の資格や仕事について、気になる疑問をまとめています。
ぜひ参考にしてみてください。
Q. 登録販売者だけで生活していける?
2分の1ルールが撤廃されたことで、医薬品を取り扱う店舗は増えると考えられています。
そのため、求人は引き続き多く、就職に困ることはないでしょう。
また、社会的にセルフメディケーションが推進されていることなどからも、登録販売者の需要はこれからも続いていくと考えられます。
ただし、より必要とされる登録販売者になるには、管理者要件を満たすよう実務経験を積むとなお良いでしょう。
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Q. 登録販売者の資格だけ取っておくのは意味ある?
資格に有効期限は無いため、登録販売者の仕事に就かなくても問題はありません。
しかし、可能であればすぐに登録販売者として働き始めるのがおすすめです。
その主な理由は以下の3つ。
- 就活の面接時に、資格取得後の経験を問われるため
- 医薬品知識のアップデートがしやすいため
- キャリアアップのためには実務経験が必要なため
資格取得で得た知識は使わないとどうしても忘れてしまうもの。
登録販売者として働いていれば、日常の業務のみならず研修制度などにより医薬品知識をアップデートしつづけることが可能です。
また、店長職などキャリアアップを目指すためには一定期間の実務経験などが必要であるため、早い段階から働いておくとよいでしょう。
Q. 登録販売者の仕事はきつい?
登録販売者の中には、売り上げ目標や知識のアップデート、接客、体力的な負担、職場の人間関係にきついと思う人もいます。
ただ、職場内外の人間関係の難しさなどは登録販売者に限らず多くの職種で共通するもの。
そのため同じ登録販売者でも、雰囲気が「働きやすい」職場を選ぶことが重要なポイントです。
ただ、実際その職場がどのような職場か、就職前に知るのはとても難しいこと。
そのような時は、登録販売者の転職に詳しい専門の転職サービスを利用するのがおすすめです。
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登録販売者は将来性のある魅力的な資格!
「登録販売者になるのはやめとけ」とネガティブな意見があり、不安に感じていた方もいるかもしれませんが、登録販売者は将来性とやりがいのある魅力的な仕事です。
2分の1ルールの撤廃によって一般用医薬品の市場や登録販売者の就職先は今後も拡大することが予想されています。
また、高齢化が更に加速することから医療機関だけでなく、日常の健康を守る登録販売者に求められる役割も更に拡大していくと予想されます。
ただし、需要のある仕事といってもやりがいをもって仕事をするためには、まずは自分に合った職場を見つけることが大切です。
給与や福利厚生などの条件はもちろん、人間関係や社風といった、入社してみなければ分からない情報も職場選びの際に重要視していきましょう。
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