転職活動の基本
2024-03-29
登録販売者のかしこい転職方法とは?主な就職先・職場選びのコツについて
・Before
・After
よりよい環境で登録販売者として働くには、自分の状況に合わせた方法で転職活動を進めることが重要です。転職の方法は、経験の長さや求人への応募方法などで異なります。今回は、登録販売者向けにかしこい転職方法をご紹介。主な転職先やキャリアパス、転職を成功させるためのコツも紹介しますので、ぜひチェックしてみてください。
転職市場における登録販売者の需要
転職市場において、登録販売者の需要は年々上昇傾向にあります。
登録販売者の代表的な就業先であるドラッグストアは、新規店舗の出店が増えており、求人数も豊富です。
昨今、セルフメディケーションが推進され、OTC医薬品市場が拡大しています。
第2類・第3類医薬品の販売ができる登録販売者は、重宝される存在であり、今後も資格が必要とされるでしょう。
転職成功を目指すためには、転職活動の進め方を把握し、自分に合った方法を選ぶことが重要です。
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登録販売者の最適な転職時期は?実務経験や資格の有無などパターン別に解説
【経験別】登録販売者の転職方法
登録販売者試験に合格した後、1人で医薬品を販売できる登録販売者として働くためには、直近5年以内に1年以上の実務・業務経験を積み、一定の研修を修了して店舗管理者の要件を満たすことが必要です(※)。
実務・業務経験の有無や現職の状況に応じて、転職パターンが異なります。
経験別に詳しくみていきましょう。
※管理者要件を満たすための条件はいくつかあります。
実務経験の数え方、管理者要件については以下の記事で詳しく解説しています。
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【2023年改正】登録販売者の管理者要件を解説!「実務経験1年以上」に緩和へ
未経験者が登録販売者として就職・転職するまで
現在登録販売者として働いていない場合を3つのパターンにわけて解説します。
①実務経験がなく他業種に就職している場合・無職の場合
登録販売者試験に合格したら、一般用医薬品を販売する企業へ就職・転職しましょう。
一般用医薬品を販売する店舗に就職しなければ、単なる「合格者」にとどまってしまい、登録販売者としてのキャリアを積めません。
②過去に実務経験があるが他業種で就職している場合・無職の場合
この場合も、登録販売者試験に合格後、一般用医薬品を販売する企業へ就職・転職しましょう。
そして、過去に実務経験がある場合は、実務経験を積んだ際に勤務していた企業に「実務従事証明書」を発行してもらう必要があります。
実務従事証明書があり、要件を満たしていれば、店舗管理者として就業可能です。
③現在ドラッグストアなど一般用医薬品を販売している店舗で勤務している場合
現在ドラッグストアなどに就職していて、直近5年以内に1年以上の実務経験と一定の研修を修了している場合は、試験合格後すぐに店舗管理者要件を満たした登録販売者として働けます(※)。
転職する場合は、できるだけキャリアが途切れないように気をつけましょう。
実務経験が一定の条件を満たさない場合、試験合格後は研修中の登録販売者として働きます。
研修中の登録販売者でも、実務経験がある人は有利に転職できますが、現在の職場で1年以上の実績を積んでから転職すると、よりよい雇用条件を獲得できる可能性が。
状況に応じて判断しましょう。
※管理者要件を満たすための条件はいくつかあります。
登録販売者試験合格後の転職に関する注意
現行法において、登録販売者試験は一度合格すれば一生失効せず、生涯使える資格です(2023年12月時点)。
ただし、実務経験が必要である点や、今後法律が変わり、自動車運転免許のように更新が必要になる可能性は否定できません。
合格後は最新の知識を学び続けるためにも、なるべく早く登録販売者として働き始めるようにしましょう。
なお、直近5年以内でなくとも、過去に実務経験を積み、一定の条件を満たすことで店舗管理者として働ける場合があります。
ご自身の状況と照らし合わせてキャリアを考えましょう。
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【登録販売者向け】転職活動の流れを解説!事前準備から退職の手続きまで



登録販売者が転職を進める際の応募方法
登録販売者が転職する方法として、企業へ直接応募(自己応募)・知り合いからの紹介・紹介会社の利用などがあります。
転職方法によりメリットやデメリット、注意点があるため、自分に合う方法を選択しましょう。
自己応募で転職する
メリット | デメリット |
---|---|
・募集中の求人すべてに応募できる | ・選考のハードルが高い ・不合格時の改善点の分析が難しい ・条件交渉が難しい |
自己応募で転職する場合は、求人情報が出ているすべての企業に応募できる点がメリットです。
ただし、さまざまな企業に応募できる反面、面接内容や選考基準が不透明なため、選考のハードルは高いでしょう。
書類選考の段階で不採用になったり、不合格理由がわからないまま不採用が続いたりする場合もあります。
また、企業の責任者や人事担当者と直接対峙するため、勤務条件などの交渉が切り出しにくい点もデメリットです。
【こんな人におすすめ!】
知り合いの紹介で転職する
メリット | デメリット |
---|---|
・自己応募と比べて内定が出やすい | ・不満がある場合に退職しづらい ・人間関係の悩みが生まれる可能性がある |
知り合いの紹介で転職する場合、比較的入社がスムーズに決まるようです。
しかし、入社後に不満があっても言いづらい・嫌なことがあっても辞めづらい・紹介してくれた人との関係に変化が生じる可能性がある、など人間関係のしがらみに悩むことも少なくありません。
【こんな人におすすめ!】
紹介会社を通して転職する
メリット | デメリット |
---|---|
・大手の数多くの求人に応募できる ・非公開求人に応募できる場合もある ・面接対策や就職の条件交渉を実施している紹介会社もある | ・大手以外で応募できる企業が限定される |
一般的に、紹介会社は一部の企業が利用するため、自己応募と比べると応募できる企業が限定されるでしょう。
しかし、ドラッグストア業界は他業界よりも大手企業が多く存在します。
紹介会社を利用している大手企業は多数あるため、それほど転職の障害にはならないでしょう。
また、紹介会社によっては、面接対策や紹介状の作成、就職条件の交渉などに対応してくれる場合もあります。
好条件で人気の高い「非公開求人」を紹介してもらえるケースも。
紹介会社は、登録販売者資格保有者はもちろん、資格取得見込みの方も登録可能です。
無料で利用できるため、効率よく転職したい方や転職支援のプロによるサポートを受けたい方は登録をご検討ください。
【こんな人におすすめ!】
面接対策など採用につながるサポートを受けたい方
登録販売者の転職をサポート!チアジョブ登販の魅力/利用者の声はこちら

登録販売者の主な転職先
登録販売者の代表的な転職先はドラッグストアです。
しかし、最近ではコンビニエンスストアやホームセンターなど、さまざまな店舗でOTC医薬品の取り扱いが進んでいます。
登録販売者は転職先の選択肢が多いため、それぞれの特徴を把握し、自分に合った職場を選びましょう。
ドラッグストア
登録販売者はドラッグストアにおいて、医薬品販売のほかに接客や品出し、レジ作業などを担当します。
ドラッグストアでは、日用品や食品などさまざまな商品を取り扱っています。
医薬品販売以外の業務がメインになることが多いでしょう。
しかし、ドラッグストア勤務は、店舗管理者やSVなど将来的なキャリアアップは目指しやすい傾向にあります。
登録販売者として、上を目指したい向上心のある方におすすめの転職先です。
【こんな人におすすめ!】
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ドラッグストアで働く登録販売者の仕事は?求められるスキルや1日のスケジュールも解説!
コンビニエンスストア・スーパーマーケット
コンビニエンスストアやスーパーマーケットでも、一般用医薬品のコーナーを設けている場合があります。
24時間営業の店舗もあり、シフト制を採用していることが多いです。
そのため、生活に合った柔軟な働き方がしやすいでしょう。
また、ドラッグストアと比べて、販売ノルマが課されないケースが多いです。
ただし、医薬品コーナーが占める割合は小さいため、登録販売者が自分1人であったり、在庫管理やレジ作業がメインの業務になったりすることもあります。
24時間営業という利点を活かし、柔軟な働き方をしたい方におすすめです。
【こんな人におすすめ!】
ホームセンター・家電量販店
ホームセンターや家電量販店は、立地がいい店舗が多く、通勤しやすい傾向にあります。
医薬品売場の専属スタッフとして就業できる場合も多いです。
登録販売者としての裁量権が大きく、仕入れからディスプレイまで幅広い業務を担当できます。
資格の専門性を活かしながら、ドラッグコーナーの業務に集中して取り組めるでしょう。
しかし、大型店舗であるがゆえに、医薬品を安く大量に購入したい方や、目的なく来店される方など、さまざまなお客さまがいます。
一人ひとりのお客さまと時間をかけてじっくり向き合いたい方は、物足りなさを感じる場合もあるでしょう。
【こんな人におすすめ!】
調剤薬局
調剤薬局は、ドラッグストアやコンビニエンスストアなどと比べて、営業時間が短い店舗が多いです。
そのため、ワークライフバランスを保ちながら働きやすいメリットがあります。
しかし、調剤薬局では医療事務分野の仕事を任されることも。
医薬品販売は薬剤師が中心に対応している場合もあり、薬剤師との役割分担や他スタッフとの連携が欠かせません。
登録販売者の資格に加えて医療事務の資格を持っている方は、有利に転職活動を進められる可能性があります。
【こんな人におすすめ!】
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登録販売者が活躍できるドラッグストア以外の職場とは?
【登録販売者向け】転職先選びで見るべきポイント
- 企業の規模
- 福利厚生の内容
- 方針・理念・風土
一般的に、規模の大きい企業ほど求人倍率は高いです。
しかし、マニュアルやオペレーションなどの待遇面が整備されているため、働きやすい環境が整っています。
また、大手企業はキャリアパスの流れが明確なところも多くあります。
将来キャリアアップを目指したい方にとって、指標としやすいでしょう。
さらに、「介護・育児休暇制度」や「時短勤務制度」などの福利厚生が充実していれば、ライフスタイルの変化があった際も仕事を続けやすくなります。
この他、企業の方針や理念、風土が自分に合っているかも重要です。
複数の要素を総合的に判断し、自分にとって働きやすい環境であるかどうか見極めましょう。
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【2023年最新】主要ドラッグストア売上高・店舗数ランキング!登録販売者の働き方に関わる業界動向も詳しく解説<専門家監修>
転職後の登録販売者の主なキャリアパス
就職・転職方法についてお伝えしましたが、ここから登録販売者が目指すことができる、さまざまなキャリアパスを紹介します。
店舗管理者や店長、エリアマネージャーなどの道を進む
ドラッグストアなど小売店舗での経験・実績を着実に積み上げることで、さまざまな役職に昇進する道がひらけてきます。
たとえば、店舗管理者や店長、さらにはエリアマネージャーやバイヤー、そして店舗開発や従業員教育など、本社業務に携わる立場を目指すことも可能です。
企業によっては、登録販売者であることを昇進や人事考課の条件にあげている場合も。
登録販売者試験合格は、昇進への登竜門とも言えるかもしれません。
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店舗経験を活かし別のキャリアを築く
登録販売者として医薬品販売に従事するだけでなく、店舗管理者としてマネジメントにもかかわるようになれば、将来的にコンビニエンスストアやフランチャイズ店などのオーナーとして独立・開業することも夢ではありません。
また、専門知識を活かして、製薬企業の営業・エステサロンでの健康アドバイザー・高齢者の多い介護現場で薬の適正使用にかかわるなど、幅広い職種・分野で活躍できます。
ダブルライセンスで、専門領域での活躍を目指す
すでに、ケアマネージャーや介護福祉士、整体師などの資格を持っている人、あるいはこれから取得予定の人にも、登録販売者の資格はおすすめです。
医療にかかわるこれらの分野では、登録販売者としての知識を活かせるでしょう。
また、肌に最適な化粧品を選択するプロフェッショナル「コスメコンシェルジュ」や、食を通じて人の健康と美を支える「ヘルシー&ビューティーフードアドバイザー」など、美容や化粧品に関する資格とのダブルライセンスも、キャリア形成に役立ちます。
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登録販売者がキャリアアップする方法-役に立つコツや資格も徹底解説!
【登録販売者向け】転職成功を目指す方法
登録販売者として転職成功を目指すには、転職活動の流れを把握し、徹底した準備が必要です。
転職ばかりに気を取られて、退職の準備や手続きがおろそかにならないよう注意しましょう。
着実に転職を叶える方法を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
転職活動の流れを把握する
登録販売者の転職活動は、一般的に下記の流れで進みます。
- 履歴書、職務経歴書など必要書類の準備
- 求人に応募
- 面接対策
転職活動開始から内定までの一連の流れを把握し、準備漏れがないよう注意しましょう。
とくに、履歴書や職務経歴書の書き方マナーは重要です。
作成する前にあらためて確認しておきましょう。
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登録販売者が履歴書を書く上でのポイントは?そもそも求人って多いの?
転職活動の事前準備を徹底する
転職を目指すには、転職の目的やスケジュールを考えること、自己分析や企業分析を行うなど事前準備が欠かせません。
主に下記の事前準備を行いましょう。
【転職活動に必要な事前準備】
- 転職の目的を明確にする
- 転職期間・スケジュールを立てる
- 自己分析をする
- 企業分析をする など
「なぜ転職したいのか」自分の中で理由を明確にしてから、「いつまでに転職するか」スケジュールを立てましょう。
自己分析では、自分の強みやアピールポイントを洗い出します。
企業分析を通して、転職先がどのような人材を求めているか知ることも重要です。
企業によっては、応募から面接までの期間が短いこともあるため、早めに準備しておくと滞りなく転職活動を進められます。
選考が始まってから焦らないように、やるべきことをリストアップしておくのがおすすめです。
退職の準備・手続きも適切に行う
転職をスムーズに進めるには、転職活動と並行して退職の準備・手続きを忘れずに行うことが重要です。
実務の関係上、1〜2カ月ほど前には現在の職場に退職の意思を伝えましょう。
その後、退職日が決定したら退職届を提出し、他の従業員が困らないように業務の引き継ぎを行います。
また、登録販売者の販売従事登録証や業務(実務)従事証明書は、転職先でも必要です。
退職日に必ず受け取りましょう。
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登録販売者の退職に必要な手続き・流れとは?
信頼のおける紹介会社に相談する
着実に転職成功を目指すためには、サポート体制が整った紹介会社への相談もおすすめです。
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チアジョブ登販を利用して、転職活動をしているライバルに差をつけましょう。

自分に合う方法で、登録販売者としての転職を目指そう
登録販売者が転職する方法は、これまでの実務経験や求人への応募方法により異なります。
実務経験から、どのタイミングで転職をするのがよいか考え、自分に合う応募方法で転職活動を進めましょう。
転職先の見極めやキャリアパスの把握も、よりよい転職のために大切です。
さらに、履歴書など必要書類の用意や自己分析など、事前準備も忘れずに行いましょう。
登録販売者は需要が高く、転職先も豊富にあります。
しっかり準備して臨めば、転職成功を目指せるでしょう。
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登録販売者としてキャリアアップを目指したい方は、ぜひ相談ください。

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