登録販売者の働き方
2021-11-09
登録販売者の平均年収は?年収アップ方法とおすすめの転職方法
・Before
・After
登録販売者の求人は多いといわれていますが、収入や待遇に不安を持っている方もいるでしょう。また、就職後のキャリアアップや年収アップについては企業によって大きく異なるため、転職を迷うこともあるかもしれません。 そこで今回は、登録販売者の雇用形態ごとの待遇や平均収入について調査しました。さらに、就職後のキャリアアップや年収アップが期待できる就職先の探し方、より有利な就職条件を獲得するための求人応募方法についてもまとめています。将来に不安を抱えている方・キャリアや年収が伸び悩んでいる方は、ぜひご一読ください。
公開日:2020年5月22日
更新日:2021年11月9日
登録販売者の多様な雇用形態と待遇・給与について
登録販売者は、正社員・パート・アルバイト・派遣社員などさまざまな雇用形態で働くことができます。そこでまず、雇用形態別に待遇と給与について解説します。
正社員
正社員の場合、月給の他に賞与が年2回程度、また年に1~2回給与の改定がある場合が多いです。
さらに月給に含まれることの多い「登録販売者資格手当」の金額も正社員は、パート等に比べると大きい場合が多いです。
企業によっては、社宅や寮が用意されていたり、財形貯蓄や持株会制度が導入されていたりします。
そのため、長期の収入計画が立てられるため、経済的に安定します。また、夏季などにまとまった休日を取得できるように配慮してくれる企業もあります。
登録販売者の資格を持つ一般社員の年収は330~420万円程度が相場です。
しかし、登録販売者の少ないエリアでは給与が高めに設定されていることもありますし、人材確保に苦戦しているコンビニエンスストアでは、ドラッグストアより月給が数万円高いこともあります。
また、ドラッグストアの場合は転勤の有無によっても収入に差が出ることが多く、全国職なのかエリア職なのかによっても基本給や手当の支給額が変わってきます。
ちなみに、キャリアアップして店長になると400~610万円、エリアマネージャーになると550万円~くらいまで年収がアップします。
パート・アルバイト
パート・アルバイトは基本的に異動がなく、残業時間も少なめです。
そのため、一ヵ所で長く働きたい方・子育てや介護と仕事を両立させたい方などにとっては働きやすい雇用形態といえるでしょう。
なお、勤務時間が長い場合は、社会保険に加入できることもあります。
時給の平均は900円~1,100円程度ですが、経験や勤務する時間帯によっては1,500円ほどの金額が提示されることもあります。
派遣社員
派遣社員は期間限定で働くことができるため、さまざまな職場で多彩なキャリアを積むことができます。
また、契約内容によっては社会保険に加入できることもあります。
ただ、時給が高めなので、派遣先企業から残業をしないよう指示されることもあり、派遣先での働き方に苦労することもあるようです。
時給は、1,200~1,500円程度とパートやアルバイトより高めです。また、月給換算すると、一般の正社員より高いことがあります。
短期間にしっかり稼ぎたい方・留学などの予定がある方・家族の事情で転勤が多い方にはおすすめの働き方です。
ただし、直近1~2年の傾向として、ドラッグストアを始めとする各社では登録販売者の派遣求人はかなり減少傾向にあります。
直接雇用を目指す企業が多いため、ご自身のライフスタイルや将来のキャリアビジョンと照らし合わせて雇用形態を検討するようにしましょう。
登録販売者としてキャリアアップと年収アップできるか
就職する際、給与が魅力的でも、年収や時給が伸び悩むと仕事に対するモチベーションを維持することが難しくなります。
そこで、登録販売者として就職した後、キャリアアップや年収アップが期待できるかチェックするポイントを解説します。
キャリアアップの可能性を見極める
登録販売者として順調にキャリアを積めば、いずれは店舗管理者としてマネジメント業務を任されることも少なくありません。
しかし、店舗数が少ない企業や、本部スタッフが起業者の親族で占められているような企業では、キャリアが頭打ちになってしまうことが多いでしょう。
そのため、将来的に店長やエリアマネージャー、本部スタッフを目指せる環境が整っているかどうかをチェックしておきましょう。
企業によっては具体的なキャリアパスや昇給制度を示していることもあるので、参考にするのも一つの方法です。
また、求人票に「幹部候補募集」「店長候補募集」「新規出店計画あり」といった記載があるかどうかをチェックすることも有効です。
正社員以外の場合は、就業時に正社員登用のある求人を狙う
非正規雇用で就職したものの、「将来的には正社員になりたい」と考えている場合には、正社員登用制度のある求人に応募するようにしましょう。
パートやアルバイトでスタートしても、一定の条件(※)をクリアすれば店舗管理者要件を満たす登録販売者になることができます。
店舗管理者要件を満たせば正社員としての登用可能性が高くなるので、地道に実績を積み重ねるようにしましょう。
また、契約社員は月給こそ高いものの、賞与が出ないことが多いので年収は正社員より少ないケースがほとんどです。さらに、契約の継続も約束されているわけではありません。
安定雇用を求めるのならば、やはり「正社員」を目指すのがおすすめです。パートやアルバイトでスタートする場合は、面接時に正社員へ登用される可能性がどの程度あるかを確認しておきましょう。
※管理者要件を満たすための条件はいくつかあります。実務経験の数え方、管理者要件については以下の記事で詳しく解説しています。
▼参考記事
【2021年8月改正】登録販売者の店舗管理者要件が緩和!経過措置の終了についても解説

登録販売者の求人の探し方・応募方法
では、登録販売者の求人はどのように探すのが良いのでしょうか。ここでは求人の探し方や応募方法だけでなく、メリットやデメリットについても解説します。
転職サイトや求人サイト、求人情報誌などから応募
求人を多数掲載しているインターネットサイトや情報誌などから情報を得て応募する場合、希望するすべての会社に書類を出すことが可能です。
ただ、書類選考のハードルは比較的高いと言えます。企業は提出された書類だけを見て、条件に合わない方をお見送りにしてしまうからです。
また、どのような面接がおこなわれるのか、どのような基準で選考されるのかといった情報が得にくく、対策を立てにくいというマイナス点もあります。勤務条件の交渉なども難しい場合が多いでしょう。
就職後、職場の雰囲気が合わなくてすぐに退職してしまうと、早期離職をしたとして次の転職で不利になることがあります。
そのため、転職サイト・求人サイト・求人情報誌の情報から応募する場合には、慎重になる必要があります。
知り合いのつてをたどって応募
知り合いの紹介で求人に応募する場合、採用はスムーズでしょう。
しかし、入社後に不満があっても言いにくい、職場が合わなくても辞めづらいという状況に陥る場合もあり、紹介者との関係に影響が出る可能性も否定できません。
そのため、知人の紹介で就職を検討する場合は、人間関係にも深く配慮しながら応募するようにしましょう。
紹介会社を通して応募
上記2つの方法に比べておすすめなのは、紹介会社を通じての応募です。
紹介会社に登録して求人を探せば、条件が良く人気の高い非公開求人を紹介してくれることもあります。
また、書類選考の時点で、求職者の魅力を紹介会社から企業に伝えているため、書類選考の通過率も高い傾向にあります。
面接に不安がある場合、会社によっては面接対策のサービスを受けられます。さらには、就業条件の交渉をお願いすることもできるでしょう。
紹介会社経由で応募できるのは、紹介会社と取引のある企業だけです。
ただ、大手の企業のほとんどは紹介会社を利用していますから、大手企業の多いドラッグストア業界ではほとんど影響がないと言えます。
一方で、小規模の企業は紹介会社に採用費用を払えないという観点から取引がない企業も多いので、ご自身の働きたい企業規模で検討してみてください。
就職したい企業が決まっている場合は、紹介会社のコンサルタントに伝えて求人の有無を確認してみましょう。
サイトに求人が掲載されない非公開求人に設定されている場合も多くあります。求人探しに悩んだら、紹介会社に登録してみましょう。
まとめ
登録販売者は、生活スタイルやライフステージに合わせて働き方を選ぶことができます。
正社員・パート・アルバイト・派遣社員など多彩な雇用形態がありますが、いずれの場合であってもキャリアアップや年収アップを狙える職場を選ぶことは、長い目で見ると非常に大切です。
そして求人に応募する際は、紹介会社を利用するのがおすすめです。紹介会社経由であれば、条件交渉をお願いすることもできます。
企業ごとの選考ポイント、入社時の待遇など、求人票からはわかりにくい企業情報を得られることも少なくないので、就職に迷ったら紹介会社を頼ってみましょう。

合わせて読まれている記事
登録販売者のための役立つ情報がいっぱい!
最新のドラッグストア業界動向のポイント、転職成功のためのノウハウなど、登録販売者のキャリアに役立つ多様な情報をお届けしています。チアジョブ登販は求人のご紹介や転職サポートのほかにも、登録販売者の方に嬉しい最新情報も提供。毎月更新しているコンテンツも多数です。ぜひ定期的にチェックしてみてください!